中原と太宰と時々私 クアットロ！！！！【文豪ストレイドッグス】【学パロ】

腐男子と演奏 ページ29

文化祭初日の開セレの日に一般のお客さんは来ない｡今日は学園内の生徒だけで楽しむ日なのだ｡開セレの服装は決められていないので､クラスＴシャツを着ていたり､制服だったり､俺のようにコスプレしていても怒られない｡あ､そうそう､うちのクラスのクラスＴシャツは与謝野さんがデザインしました｡与謝野さんのデザインしたあのシャツかっこよすぎ｡普通に商品として出せるレベル｡
壇上に出て宣伝するクラスメイト以外はみんなクラスＴシャツを着て､エリス嬢が売っていたペンライトを持って楽しんでいた｡

舞台袖にて今待機しているメンバーはこれから宣伝するクラスメイトだ｡

篠崎さんは宣伝中にかけてもらうBGMを三年の坂口先輩に指示して､自身のiPodを渡していた｡

篠崎さんは､やっぱり江戸川先輩と親戚だからという理由だろうが､三年の先輩方とかなり仲良さげに話をしていた｡フョードル先輩に頭を撫でられていたし､それを江戸川先輩が阻止するし｡

「やかましい!!何がめちゃめちゃ可愛いだ気もち悪い!!!Aが可愛い事なんて僕は17年前から既に知っていたよ!!!!」

……江戸川先輩が､あんな険しい顔をしながらあんな台詞を言うだなんて…｡江戸川先輩ってあぁいう人だったのか…｡意外すぎる…｡

「気持ち悪いです乱歩くん」
「気持ち悪いよ乱歩兄ちゃん」

「Aーーーッッ!!!」

……気持ち悪ィ…｡

篠崎さんは坂口先輩にiPodを手渡しこっちに戻ってきた｡クラスメイトがどういうことだと問いかけると､篠崎さんは目をパチクリさせて苦笑いした｡

「あー…あれ､あれっていうか､江戸川乱歩は私の母方の親戚だから…」
「嘘ー!?」
「知らなかったー!!!」

「…まじか…ねえ中也」
「…俺もさっき知った…」
「…じゃぁ…」
「…多分、太宰の勘違い……」
「殺しとく?」
「夜露死苦」

梶井がバキリと手を鳴らした｡それにしてもこの光景はカオスすぎる｡篠崎さんがあの地獄の風紀委員長と恐れられている坂口先輩に抱きしめられ､道化委員長と言われたゴーゴリ先輩と会話している横で美化委員長のフョードル先輩と迷い犬のラスボス江戸川先輩が喧嘩……あ､フョードル先輩と江戸川先輩が喧嘩はじめた。この場に小栗先輩とエドガー先輩がいなくて本当に良かったと思う｡怖すぎる｡あの二人がいたら大変なことになっていたと思う｡

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