中原と太宰と時々私 ツヴァイ！！【文豪ストレイドッグス】【学パロ】

腐男子と迷走 ページ29

「うわー！うそ！」

「はい太宰さんこれ僕の分のお金です。いろはすのみかんと桃天よろしくお願いします」
「僕はキレートレモンスパークリングと檸檬オレね！」
「俺matchと水よろしく」
「僕はいろはすのりんごと綾鷹お願いします」

「待て待て待て！！今メモ取るから待て！！」


一時間ぐらい演奏し続けたかな。各々がやりたい曲を上げていって一回弾いてみて太宰が歌ってみる。適当にだけど家でピアノ出して弾いてみたし、感覚戻ってきたかもしれない。

一旦休憩しようと芥川が言って、じゃんけんで負けた人が食堂前の自販機で全員分の飲み物を買ってくることを太宰が提案して、案の定太宰が負けた。乙。
全員分の金を受け取って太宰が視聴覚室を出て行き、俺は大きく溜息を吐いた。


「どうしました中原さん、そういえば今日元気ないですね」


ギュンとギターを鳴らして芥川がそう聞いてきた。太宰いないし、ちょっと聞いてもらいたいことがあると俺は椅子に腰掛けた。





「…多分だけど、もしかしたら、篠崎さん、………太宰のこと好きなのかもしれない……」




シン、と教室が静まる。

カランと小さい音が聞こえたのは、多分芥川か中島がピックでも落とした音だろう。俺ははぁぁぁぁと深く溜息を吐いて項垂れた。


「な、中原さん、そ、そ、それは何処から情報の…」
「…篠崎さんが顔赤くしてた…」

「kwsk」
「中原くんて太宰くんと仲良いよねって聞いてきて…」
「ksk」
「…幼馴染だからって言って」
「ksk」
「…なんでそんなこと聞くのって聞いたら……変なこと聞いてごめんねって…顔、赤くしてた………」


うわ…と小さく声を漏らしたのは多分梶井。いや俺がうわって言いてぇよ。

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