異種恋愛【ポケモン】【短編集】

護るから…【ゲッコウガ】 ページ3

夢主視点
インテレオンが両親の手伝いで家を出てしまい、他のポケモンも手を貸すために家にコダックと私一人になってしまう。


『暇だね…お外も雨ザーザーで…テレビも見ちゃったし、眠たくないし…』


雨が続き、外で遊ぶこともできずコダックと一緒に家で大人しく過ごしていたが、普段から外で遊んでいたため家で遊ぶのに飽きてしまう。


コダックはグーグーといびきをかいて、私の隣で寝ているが昼寝をしすぎて眠気もなくなり、コダックに毛布をかけて海のある方の窓から外を眺める。


こういう時は、ルリナ姉さんが遊びに来てくれたりもあったがお出掛けと重なり、退屈さが増してしまう。


(水ポケモンなら雨の中でも遊べるのに…あれ？)
雨の中 走っていくゼニガメを目で追っていると、ゼニガメが行った先には1匹の傷だらけのポケモンが倒れていて周りには色々な水ポケモンたちが、心配そうに囲んでいた。


『大変！』
私は掛けてあったレインコートを掴み、着ながら外へ出て傷だらけのポケモンへ近づく。


『大丈夫？』
声をかけるが、目をうっすらと開けるだけで抵抗もしないので周りにいたグソクムシャ、ラグラージに頼み家へ運んでもらう。


コダックは何かを感じ取ったのか、暖炉へ薪を入れてタオルを先に準備してくれていた。


暖炉の近くにあるソファにポケモンを下ろし、タオルで自分よりも大きいポケモンを拭きながら怪我の確認を母の見様見真似で行う。


傷だらけだったのはゲッコウガで、ガラルでは珍しいからとトレーナー達に狙われたんだろう。葉っぱなどが多くついていて、傷にスプレーをするとすぐに良くなっていった。


それから数日後、ゲッコウガは目を覚ますと恩を返そうとしているのか、家事をしだし少しの段差でも怪我をしないようと抱えたり、危険だと思われる場所には絶対に行かせないなどの動きをしていた。


怪我も良くなり、両親から帰宅の知らせを受け取ると私は精一杯 彼にお礼を伝え自由だと伝えることに。


『もう痛いのも治ったし私も寂しくないから、大丈夫だよ！』
と、伝えると驚いた顔をした後に長い舌を私の体に巻き付かせて、ぐずる子供のように抱きしめて私の体に顔を埋めて首を振る。


まるで、役に立つから捨てないでと、そばに置かせてと言っているようで両親とインテレオン達に許可をとり、ゲッコウガも我が家の一員に。


ただ、彼が望んでいるのはもっと違うことで…
(インテレオンとはあまり仲が良くないみたいだ)

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