二度目ノ出会イ ページ12
既に炭治郎は一つ目の仕事に向かったらしく、私もそこに行くことになった。うーん、今からだと明け方かな着くの。もう鬼倒し終わってる頃だね。
鎹烏に案内されながら歩いていると、ある町に着いた。中に入ろうとすると誰かの人影。…ん?あれって…
「君は…鬼殺隊?」
「うん、私はA。ここに鬼が出るって聞いてきたんだけど、その感じだともう終わったのかな?」
「あぁ、さっきな。俺は竈門炭治郎。よろしく」
私が手を差し出すと、炭治郎が手を握った。おおぉ炭治郎の手ごつごつ…固い…努力してきた手だ…。
さて、なんて言ってついて行こうか。ちらと鎹烏を窺うと、察したように声を荒げた。
「A!炭治郎ト共ニ仕事ヘ向カエ!合同ノ仕事デアル!」
「炭治郎と?分かった。…炭治郎、次の仕事って何?」
「次の仕事か?確かーー」
「次ハ東京府浅草ァ!鬼ガ潜ンデイルトノ噂アリ!!」
炭治郎の肩に乗っている鎹烏が教えてくれた。…うーん?そういえば次の浅草って…
鬼舞辻と遭遇するやつやん!!待って!?
ギクリと体が強張ると、鎹烏が気遣うように身を寄せてきた。君私が鬼舞辻に遭遇してから妙に甘えるようになったよね…可愛いからオッケーです。
「…大丈夫か?A。なにか焦ってるみたいだが…」
「平気、浅草って行ったことないからどんな感じかなって」
嘘は言ってない。浅草行ったことないもん。まぁこんなちょっとした嘘はすぐばれるわけで、炭治郎が首を傾げる。うん、ツッコまないでくれるとありがたいかな。
その気持ちを込めて愛想笑いを浮かべると、察してくれたようで何も言わなかった。そう言うとこ本当に好き。
「じゃぁ、さっさといこっか。今からだと着くの夜になるかな…?」
「そんなに遠いのか…」
「うん、浅草って凄い都会だから」
ここら辺はもう田舎も田舎、って感じ。ここからだと遠いわ。
炭治郎と、歩いて浅草へと向かう。うーん、一人だと長い道のりって苦痛だけど話せる人がいるだけで大分違うな。そして、炭治郎伸びたね…165だっけ。身長10センチ差か…
「そういえば炭治郎、その背中に背負ってる箱は?」
「…あぁ、これは…」
炭治郎が言いにくそうに口籠る。…うん、そりゃ言いにくいよね。鬼を連れてる…って。私は特に気にしないけど普通は気にするか…だよな…
炭治郎は頭の中で言葉を選んでいるらしく、暫く黙りこむ。そして顔を上げ、私を見た。
「俺の…命より大事なものだ」
優しい、笑顔だ
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エリカ - はぅー!!!!!!!時間的に間に合わないけど、杏寿郎さんといちゃラブしてほちぃ!!!!!!!!!!!!!! (2020年4月23日 17時) (レス) id: f0480ad40d (このIDを非表示/違反報告)
りん - うーん…結婚できるの姫島さんかむいむいかな〜? (2020年4月22日 22時) (レス) id: 4a20aa403e (このIDを非表示/違反報告)
愛心 - 富岡さんの富はこの冨ですよ (2020年4月18日 15時) (レス) id: b59d3295d5 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 「弦弥」じゃなくて「玄弥」ですね(番外編の求婚会議) (2020年1月4日 22時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
ネームネーム - 1の方でもそうだったんですが、冨岡さんが富岡さんになってます。(上のちょんっていうやつがあるかないか) (2019年12月20日 16時) (レス) id: a0201b5f31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏 | 作成日時:2019年7月15日 1時