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トントン
「胡蝶しのぶ様、Aです」
「はい、お入りください」
「失礼します」
私と炭治郎はしのぶのいる部屋に入る。
薬品の匂いがする。
ここは病院?
私の心を見透かしたように、
「ここでは負傷した隊士達を治療しているのですよ」
と、わかりやすく説明してくれた。
彼女は蟲柱で薬学に精通しているらしい。
驚く事に私と同い歳だった。
それもあって私は「しのぶさん」と呼ぶ事にした。
本人はしのぶで良いと言ってくれたが、
皆から慕われている人を呼び捨てにする訳にはいかなかった。
「Aさんが鬼である事を忘れてしまうくらい、しっかりとした方なんですね」
「それは私も同じです。同い歳なのにたくさんの人から慕われているなんて凄い事です」
雑談をして私は戻っていいと言われた。
炭治郎はしのぶさんに用があるらしく、部屋に残った。
部屋を出て屋敷の中を散策していたら、
「あ!いた!」
と、前から善逸が走って来た。
「私を探していたの?」
「うん!Aちゃんの音がしたから!」
「そう、でも危ないから走ってはダメよ?転んでしまうわ」
「俺の心配してくれるなんて…女神様だ…」
やばい可愛い…などブツブツ言ってる善逸を放って、私は縁側に腰掛けた。
ここには蝶がたくさんいる。
日本庭園に蝶。
素晴らしい光景だ。
ずっと眺めてられる。
善逸は落ち着いたのか、私の隣に腰掛けた。
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作者名:ぴぴぴっぴ x他1人 | 作成日時:2019年11月8日 0時