イワトビペンギンは愛を育む

大好きなのは ページ47

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いよいよオールスター休みも終わる。
明日から後半戦に向けて練習が始まるらしい。
つまり、圭太はもう大阪に帰らないといけない。

…………帰れる？大丈夫？


宗さんと甲斐野さんとご飯に行ったけど、宗さんは一足先に大阪に戻った。
どうして圭太を連れて帰ってくれなかったんだろう。
大変なんだよ…？一人で説得するのは………。


案の定というか。めっちゃ静かなんだよね。
マジで喋らない。元々喋らないけど、比にならないくらい喋らない。






｢………圭太ー？｣




Bs67｢………………｣




｢起きてるよね？聞こえてるよね？大丈夫…じゃないよね……｣




Bs67｢…………っはぁ、｣






ため息をついたかと思うといきなり抱き締められた。
大きな手で頭を撫でられる。とりあえずされるがまま。

その間も圭太は喋らないし、何を考えてるのか分からない。
いつもこんなことないからちょっと不安だ。






Bs67｢……よし。充電出来た。頑張るわ｣




｢えっ。どうしたん…。いつもみたいに駄々こねたり……｣




Bs67｢ほんとはそういう気持ちやけど覚悟決まったから。
Aと一緒になるために頑張る。ウジウジしてられへん｣




｢………ははっ！！そっか！頑張れー！私はずーっと待ってるぞ〜！｣




Bs67｢それもう何年聞いたやろ笑
さすがに待たせすぎやなぁ｣






よく見ると憑き物が落ちたように清々しい顔をしている。
凛々しい、私の大好きな圭太。
デレデレして甘えてくる圭太も好き。
でもやっぱり野球のために生きて、野球のことばっか考えてる圭太が一番かっこよくて一番輝いてると思う。

そんな圭太の隣にいられるのが一番嬉しいんだ。



待たせすぎとか言うけど、私は好きで待ってるから。
嫌だったらとっくの昔に別れてるもん。






Bs67｢次こっち来るの一ヶ月後になるけど、会われへんかも。ごめんな｣




｢もー気にせんでいいよ。大事な時期に入るんやもん。
分かってるよ。気が向いたらおいで！｣




Bs67｢……ありがと。じゃあ頑張ってくるわ。いってきます｣




｢うん、頑張れ！いってらっしゃい！｣






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