イワトビペンギンは愛を育む

ちょっと無敵じゃない ページ22

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圭太の顔、緩んでるなぁ。
なんかいいことあったのかなぁ。


少し離れた席からご飯食べつつスマホをいじってる圭太を眺める。
あ、ニヤけた。






Bs2｢なんで圭太あんなに緩んでんの？｣




Bs6｢あー、今日からしばらく彼女が家に泊まるらしいです。昨日の移動の時からずっとあんなっすよ……｣




Bs19｢何お前。嫉妬でもしてるん？キモいぞ｣




Bs6｢ひっど！違いますよ！
ずーっと彼女の話っすもん。何回聞いたか分かんないくらい同じ話されますし……。

彼女の話聞くのはいいんですけど、せめて新しい情報を聞かせてほしい……｣




Bs19｢分かってねぇーなぁ。同じ話するって事はそんだけ惚れてるってことだよ。
これだからフリーは……｣




Bs6｢今俺の話は関係ないでしょ！！｣




Bs2｢俺も奥さんにその話何回も聞いたって言われるわ｣




Bs19｢それは圭太と一緒じゃないから黙っといて｣




Bs2｢ひっでぇ笑｣






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試合前のロッカーで何かを握りしめている圭太を見つけた。
ああやってなにかに頼るように祈るようにしてる圭太を見るのは初めて。
もしかしたら俺がここに来る前はよくやってたのかもしれないけど。






Bs37｢何持ってるの？｣




Bs67｢ん？あ、これですか？｣




Bs37｢うん。何か珍しいなって思って｣




Bs67｢彼女に貰ったお守りです。学生の頃に作ってもらってからずっと道具と一緒に持ち歩いてて｣




Bs37｢へぇぇ！手作り！ちょっと見せて！｣






彼女を溺愛してると聞いてたから渋られると思ったけど、すんなりと手渡され見せてくれた。

お守りと言ってもよくあるユニフォーム型のやつで、表には｢TOYO｣、裏には｢8｣と刺繍がしてある。
ところどころ解れてたり、薄汚れていたりしてて年季が入ってるけどそれにしても綺麗だ。

大事にしてるんだなぁ。道具と違ってボロボロになることなんてあんまりないけど、かなり綺麗な状態を見ると道具同様大切に大切に持ってたんだろうなって。






Bs37｢大事にしてるんやね｣




Bs67｢まあはい。大事な時はこれ思い出してたりするし、助けられてます｣




Bs37｢お守りもだけど彼女さんも！｣




Bs67｢？？？｣




Bs37｢彼女さんのこと大事にしてるから、彼女さんも圭太の事応援してくれてるし力になろうとしてくれてるんだよ。
彼女さんのためにも頑張れ！｣




Bs67｢……ありがとうございます！｣






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