56話「１分殺反撃」 ページ19
同点狙いかよ！？ と声を上げる者もいたが、違う。
「攻めてこないんじゃない……、そいつらには攻め手がないんだ！」
気付いた様に、Aが声を上げる。二子のパスから始まる、大川のカウンターは、Aが二子を封じているため使えない。だから、得点に繋がる筋道がないんだと思っていたチームＺ。
そして、攻撃あるのみと、チームＺの面々が攻撃に動き出す。
試合時間は残り一分。すると、二子が突然、ピタリと動きを止めた。
「残り一分……そろそろです。チームＹの最終手段。これは、同点の場合のみ発動する、防戦一方からの
「……は？」
べらべらと現状を話し出す二子に、Aが思わず声を出す。
「合図は……大川くんが、自陣に戻ってきてボールを受けたとき。今まで八十九分間やってきた、大川くん一人の攻撃じゃなく……最後の一分間だけ、初めてチームＹ全員で行う総攻撃──」
次の瞬間、二子が走り出した。二子だけではない。チームＹの全選手が、チームＺのゴールに向かって、一気にフィールドを駆け上がる。
「
最後の一分は、全員参加の
(やばい、嵌められた。これがチームＹの最後の攻撃手段……！)
チームＺは今、攻撃に人数を掛けすぎている。今自陣の守備は薄手であり、ここで点を取られたら——……負ける。
(嫌だ、私は——……！！)
「マジかよ、止めろ！」
「戻れ、戻れぇ！」
「ヤバい、ヤバいって！ 誰か止めろ！」
「最終ライン止めろ……！」
華麗なパスで、どんどんとチームＺを圧倒し、駆け上がるチームＹ。そしてボールはゴール前で、二子に渡った。
(１対１……、
チームＹの中核は二子だった。チームＹを裏で操っていたのは、二子だったと思い知るチームＺ。どっちにしろ、伊右衛門が止めないとチームＺのサッカー人生は終わる。
─────……コイツを、絶対止める！
そして、二子はシュート体制に入る。だが、その二子のシュートはゴールに向かわずに真左にパスを出した。
二子がパスを出した方向に現れたのは大川。
──────……終わった、詰んだ。
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渡月(プロフ) - 豆腐。さん» コメントありがとうございます！！！潔世一は不憫でなんぼですから(？)好きって言っていただけて何よりです！！これからも更新頑張りますので、待っていただけたら幸いです！！豆腐。さんのために頑張ります！！(？) (2023年4月3日 18時) (
レス) id: b05dbf39f9 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐。(プロフ) - 誕生日の話の最後の潔くんが不憫すぎる……本編も番外編も全部好きです！！更新楽しみにしてます！！ (2023年4月2日 22時) (レス) id: 8e2b958038 (このIDを非表示/違反報告)
渡月(プロフ) - 眠いちゃんさん» またまたコメントありがとうございます！！毎回好きって言っていただいて、、、もう眠いちゃんさんが好きです！！(？)男だらけで平気なのはエゴイストだからです(((((( (2023年3月23日 21時) (レス) id: b05dbf39f9 (このIDを非表示/違反報告)
渡月(プロフ) - ちーやさん» コメントありがとうございます！！楽しんでいただけて嬉しい限りです…！！！めちゃくちゃ嬉しいこと言っていただけて、本当にモチベ上がります！！かっこいいって言って貰えて本当に嬉しいです！！これからも頑張って更新するので、待っていただけると嬉しいです！ (2023年3月23日 21時) (レス) id: b05dbf39f9 (このIDを非表示/違反報告)
眠いちゃん - 格好いい…好き((( 男だらけな場所で平気(？)な主人公よ…… (2023年3月22日 21時) (レス) @page28 id: acdc06f415 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：渡月 | 作成日時：2023年3月14日 20時
