【そらる】心が読める少女を救いたい2

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まふまふside

Aが運ばれた


急いで落ちた場所に向かい、見た光景は残酷なものだった


いつも長袖で隠された手首の傷が開き、血が出る


そして、それ以上に頭からはたくさんの血が流れ出している


Aの隣に膝をつき、ただ見守る


少しずつ大きくなっていく救急車のサイレン


誰が通報したかは解らない


でも、一刻もはやく目を覚ましてほしい、そう願っていた


付き添い人として僕は一緒に運ばれた


手術室に運ばれたのを見て、廊下の長椅子に腰掛ける


拳を握り、うつむいていると


「まふくんっ…！！」


焦ったような、戸惑っているような声が降ってきた


顔をあげると息切れをしている彼方さんと翔太くんがいた


二人を見ると、僕の中で何かの糸が切れた


「…っぅ…うぁぁ…」


堪えようとしていたのに、涙が出てしまった


翔太くんは唇を噛んで耐えている


その姿からは、Aを守る強い気持ちと、後悔、自責が伝わる


彼方さんは僕の背中をさすってくれている


でも、その手は震えている


僕の為に、大切な人が死ぬ


僕のせいだ


＿＿＿＿＿＿×××

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