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放浪のマギと ページ8

「ユナ、ン……さん?」


抱きしめられている。それを理解したのは数秒後のことだった。


「A、お願いだ。ちゃんと僕の話を聞いて?」


耳元で余裕のない声に囁かれ、全身が硬直する。


「Aは今、大人になれないって……言ったよね?」


それなら勘違いも甚だしい。

ユナンさんは軽い怒りにも似た声を発しながら、私を更に強く抱き締めた。


「僕が今日お酒持ってきたのはね、君がもう大人にしか……立派な女性にしか見えなくて困ってるからなんだよ?」
「っえ……?」
「ねえA、僕はどうすればいい?君の微笑む顔も、料理をする後ろ姿も、拗ねた顔も怒った顔も。全部魅力的にしか見えないんだ」


突然の言葉に、顔中に熱が集中する。


「それって、どういう」
「……まだわからない?」


少しだけ苛立ちの混じった声で呟くと、ユナンさんは──


「んぅっ!?」


貪るように口づけた。
いつの間に口に含んでいたのか、口内にお酒が流し込まれる。
抗うことも出来ずゴクリと飲み込むと、思考にモヤがかかり頭がクラクラした。


「僕はね、」


ユナンさんは見たこともないような色っぽい表情で私を見下ろすと、


「君のそんな、蕩けた顔が見てみたかったんだ」


薄く微笑み、再び私に口づけた。

策士な皇子様と→←放浪のマギと



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設定タグ:マギ , 短編集 , お酒
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ぴの(プロフ) - リクエストです!ジャーファルさんで謝肉宴お願いします!! (2019年1月15日 10時) (レス) id: 3707f5c19b (このIDを非表示/違反報告)
すず御前(プロフ) - スパルトスさまぁああああああああ (2018年2月16日 14時) (レス) id: 017ce6df75 (このIDを非表示/違反報告)
凰朧月鬼華(プロフ) - 素敵な小説ですね 。更新待ってます! (2018年1月13日 1時) (レス) id: dc0e03a692 (このIDを非表示/違反報告)
ミカノ(プロフ) - ネネさん» なんでもなんてそんなっ!めっちゃ照れます(*/□\*)っ できるだけ内容が被らないようにはしてるんですが如何せん発想力が乾物なもので^^; シチュの件分かりました!満足して頂けるよう頑張りますね! (2017年3月20日 23時) (レス) id: 76a07dd323 (このIDを非表示/違反報告)
ネネ(プロフ) - そうですね。ミカノさんの書くものはキュンと来てなんでも好きですが、アリババ君が夢主ちゃんを攻めてくれたらいいです! (2017年3月20日 21時) (レス) id: ffbb331e36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミカノ | 作成日時:2017年2月25日 21時

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