黄衣の王が拾ってきた【第五人格,Identity V】{一章}

19.ジョーカー ページ19

「確か、今日の風呂順は、ベイン,ジョーカー,白黒無常,リッパー,ジョゼフ,俺、最後にハスターだったか…」


レオがそう言うと、ジョーカーは嬉しそうに、「ベインはあのまま寝るだろうし、俺が先に入るぞ。」と言って、リビング(風呂場)に向かった。


ジョーカーがリビングへのドアを開けると、頭を抱えている白無常、落ち着けと動作する黒無常、カメラを片付けているジョゼフが見えた。


「何やってんだぁ？」


ジョーカーは白無常に訊きながら、布の山からバスタオル程の大きさの布を取り出した。


「…深く考えすぎていました
それより、その布の山…どうにかしないとですね。」


白無常は冷静になり、前からある布の山をどうにかすると言った。


「そうかぁ？
俺は、このままの方が使いやすいがなぁ。」


そう言って、風呂に向かうジョーカー。


風呂はハンターたちの部屋への通路の丁度、向かいのドアを開ければ着く。


ジョーカーは、風呂のドアを開ける。


ドアを開けると、脱衣所があり、奥には風呂場に続くドアがある。


「ベインの奴、なんであんなになるまでやってたんだぁ？
あまり使われねぇのに、今日はやけに使われたんだなぁ。」


服を脱ぎ、仮面を取り、布を腰に巻き、風呂場に向かった。


「先にシャワー浴びっかぁ。」


風呂場に入ると、右側にシャワーが三台,左側には、銭湯かってぐらいの大きさの湯船がある。


ジョーカーは、まずシャワーを頭から浴び、髪を洗った。


洗い終えると、次は体を洗った。


髪を洗うより早く体を洗い、湯船へ向かった。


「やっぱり、一番風呂は最高だなぁ。」


ジョーカーの声が、風呂場に響く。


湯船に肩まで浸かり、ぼけーっと露天風呂の見える窓を見た。


相変わらず雨は酷く、雨が窓ガラスにぶつかる音が鬱陶しいと思えるほどだった。


「流石に今日は、露天風呂は無理だなぁ。」


ベインが風呂が好きな理由の一つとして、露天風呂からの眺めが良いというのがある。


基本的には、ハンターたちは、夜に風呂に入る、それ故、露天風呂からの眺めは最高だった。


ハンターたちの屋敷は、待機部屋の近くだが、山の中腹辺りにあるので、夜の景色、動物たちの声が良く聞こえる。


「…あんま、長湯すっと、白黒無常に怒られるなぁ。」


少し名残惜しそうに湯から体を出し、脱衣所に向かうジョーカー。


脱衣所に付くと、体を拭き、服を着て、軽く髪を乾かし、仮面付け、帽子を被って脱衣所を出て行った。

20.白黒無常→←18.写り

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