高校生活九十四日目 ページ9
太宰side
あの後、私は家に帰って贈り物をどうするか考えていた
ここは無難に女の子が喜びそうなもの…？
それとも、前世のAが好きだったもの？
取り敢えず、一番避けたいのは中也と被ってしまうこと
中也なら何を買う？
……やはり装飾品か？
それなら、私は洋服を買ってあげることにしよう
そう決めて、その日は眠りについた
そして、今日
学校帰りに近くの百貨店に来た
足取りは軽い。当然だ
彼女が笑ってくれるのを想像すれば、私はなんでもできる気がするのだ
１階の女性用衣服を取り揃えた店に入り、私は一通り見て回った
彼女の好む服…
そう考えた時に思い浮かんだのは前世の頃の彼女の姿だった
そうだ。悩むことは無い
前世で彼女が来ていた服は私が買ったものだった
彼女にはまた同じものを買ってあげよう
彼女が記憶を取り戻すかもしれないという希望をもって
ーーーーー
中也side
贈り物…とは云ったものの、何を買えばいいかなんて検討すらつかずにいた
彼奴の好きなもの……
好きなのに、いざとなれば迷ってしまう
否、好きだからだろうか
全ての物事に執着しないような性格をした彼奴
そんな彼奴に贈るものなど考えたところで答えは出ない
そこで俺は考えを逆転させた
なら、俺の得意とする分野でせめればいい
俺は、帽子を選んでやることにした
ーーーーー
Aside
ついに私の誕生日がやって来た
両親は2人とも朝から私を祝う気が満々で
いつもの「おはよう」の挨拶もなしに「おめでとう」、と抱きついてきた
毎年のことだが、もう16歳になるから、これはやっぱり恥ずかしい
私はすぐに2人を振り払うと、朝食を手早く済ませて家を出た
学校から帰れば家はパーティ会場と化しているだろう
呆れた家族だけど、私は嫌いではなかった
家を出て少し歩けば、中也と太宰さんが2人で待っていた
貴「うわ、珍しい。二人で一緒にいるなんて」
中「別に。手前の誕生日だから手前に迷惑かけねェようにしてるだけだ」
太「うわあ、照れてる中也気持ち悪ーい」
中「手前なあ…」
中也は太宰さんを睨みはしたが、手は出さなかった
私のために我慢してくれているんだろうけど、それはただ単に太宰さんを調子に乗らせているだけな気がする…
太「そういえば中也もAに贈り物するんだったっけ？
ま、女友達がAしかいない中也のことだから、変なもの選んだんだろうけど」
中「手前…！！」
ほら、ね？
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ユズポヨ(*´ω｀*)(プロフ) - とても素晴らしいハッピーエンド！！！とても面白かったです！！！ (2018年7月18日 2時) (
レス) id: c5765c3274 (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - まぁ太宰さんならありえ……ますね！← (2017年10月3日 7時) (レス) id: c3a5a30d5d (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 千さん» そういう事にしましょう(( 太宰さんなら十分あり得ますもんね！ (2017年10月3日 0時) (レス) id: 61ce060edd (このIDを非表示/違反報告)
千(プロフ) - 服を贈り物にするのって、その贈り物を着ている人を自分が脱がせたい的な意味があるらしいですよ。つまり……そういう事ですか？（ゲスw (2017年10月3日 0時) (レス) id: c3a5a30d5d (このIDを非表示/違反報告)
キキララ(プロフ) - 面白い！兎に角面白い！お体に気をつけて、更新頑張って下さい！ (2017年8月29日 18時) (レス) id: 14f33ab48c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイン | 作成日時：2017年6月18日 15時
