小悪魔の妹は皆さんから愛されているようで

16話 ページ16

天「それじゃ、僕はスタジオに戻るね」

家まで送ってもらってお別れになってしまった。

貴方「天にぃ、ありがとうね、また会えるよね?」

天「もちろん、今度は僕が迎えに行くね」

貴方「うん、約束!」

指切りを交わして天にぃの後ろ姿を見送った。

家に入って玄関で靴を脱いでいると上の階からパタパタと足音が聞こえた。

陸「お帰りなさい!遅かったね?」

貴方「ごめんなさい、ちょっと散歩してた」

陸「発作起きるといけないから早めにご飯食べて寝ちゃおうか?」

私は頷いて陸にぃとお母さんが作ってくれてあるオムライスを食べた。

陸にぃは私を見て呟いた。

陸「天にぃ、元気にしてるかな」

貴方「そうだね、元気にしてるといいね」

私は天にぃに会ったことを即座に隠した。

隠す必要もないかもしれない。

でも、羨ましがられるかもしれないと思ったから隠してしまった。

陸「あのさ、俺ちょっと前から決めてたんだけど」

私はオムライスを食べるのを一旦やめ陸にぃを見つめた。

陸「俺、アイドルになろうと思うんだ、天にぃが離れて行ってからなんでか分からなくて、テレビの世界で見つけたから同じところに立てば何か分かると思うんだ」

貴方「陸にぃと天にぃが同じ世界に…」

家族の私は取り残されてしまうのかな?

陸にぃまで大きな世界に飛んで行ってしまうのかな?

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