急募月永レオの引き取り先。

急募16 ページ16

寝ようにも眠れなくて寝返りを打ち続けていたらすっかり夜が明けてしまった。幸いにも隈はできていなかったけど体がずんと重い。


『はぁ。学校行きたくない。なんか色々ありすぎて脳内キャパオーバーしてる』


朝から溜め息をつきまくりながら着たくない制服に腕を通し、行きたくない学校へ向かう通学路をとぼとぼと歩く。


一歩あるく度に学校に近づいている気がしてならない。実際にそうだけど。


『仕方ない、行かないとプロデュースの予定がくるっちゃうしね...何で自分に言い聞かせて自分でへこんでるの...』



「Amazing☆貴女の日々樹渉です...☆」



『お引き取り願います』



私のテンションとは真反対で現れたのはなかなかにめんどくさい日々樹先輩。いい先輩だとは思うけれど薔薇で埋もれさせてくるしハトを屋内で飛ばしまくるしで毎回とばっちりを受けているから正直苦手。


「まぁまぁそう言わずに！！月永くんと何かあったのでしょう？私でよければ愚痴でも何でも聞きますよ！！」



『つまりは？』



「学校などサボって私と遊びましょう☆」



そう言いながらハトを飛ばしてくる辺りさすがですよ。



通行人が不審な目で日々樹先輩を見ていることに気づいてください。ていうか自分の世界に入り込まないで。



『やだって言ってもどうせしつこく聞いてくるんでしょう？ならいいですよ、サボりましょ。私も学校へ行きたくなかったので』



「余計な言葉が聞こえましたが水に流して差し上げましょう！！」



だから静かにしてください。

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