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第三十九話 血塗られた戦況  ページ43




その数刻後、辛うじて動ける怪我の状態だった人達が重症の戦闘員を連れて探偵社へ戻ってきた。
中には見知らぬ赤髪の女性もいて、その女性も酷い傷を負っていた。血生臭さが一気に増した探偵社内と、悲鳴が聞こえる医務室。此処が"そう云う場所"であることを改めて思い知った。

其れと同時に感じる、自分に対する情けなさ。



「…………私も何か、出来ないのかなぁ」



彼等が命を懸けて戦っている中、自分は安全な場所で働いている。

私には異能力がない、其れは覆すことのない事実である。だからといって黙って見ていられるか、と問われたらNOだ。
然し、一度人智を超えた能力の戦いとなると出る幕がない。せめて肉体系であれば如何にかなったのだろうが。

一人、一人と肌が艶々になった人達が戻って来た。体の具合とは裏腹に生気の抜けた顔をしている。



「全く腑甲斐無いねェ。(アタシ)の能力が無きゃ今頃揃って土の下だよ」

「でも、本当に生きて帰ってこれて良かったですよ。この様子だと凄く激しい戦闘だったみたいじゃないですか」

「………否、途中まで上手く行っていたんだが、組合(ギルド)と名乗る集団の奇襲に遭ってな。其れで___」

「国木田、具合は如何だ?」



後ろの扉から福沢社長が現れ、心配した様子で彼らを見つめた。国木田さんは焦ってメガネを掛け直し、「俺が居ながら」と云って申し訳ありませんと告げた。



「佳い、少し出る」



社長はそう云って外へ出て行ってしまった。今って外に出ても大丈夫なのだろうか、と心配になったが、其れを伝える前に扉が大きく閉められた。こりゃ拙い、物凄く怒ってらっしゃる。



「与謝野さん、肉体労働系の仕事ってありません?」

「今は特に無いねェ。チェンソーで肉体を切る仕事なら在るけど、やるかい?」

「遠慮しときます!!!」



**



「Aちゃんには申し訳ないけど、やるしかないよねぇ……?」

「ならAをポートマフィアに勧誘すれば良いじゃない。私のお世話係なんて如何?」

「彼女は完璧に光側の人間だからね、そういう訳にはいかないんだ。場所に染まりやすい体質ではあるんだろうけど」



福沢諭吉暗殺計画───実行。



第四十話 行ってらっしゃい→←コラボイラスト頂きました!!!!!



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト , オメガバース   
作品ジャンル:ファンタジー
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Gal - 魔人ガーZ…なんかあったな、そんなの。ガンダムみたいな奴… (4月27日 19時) (レス) @page45 id: 6203c50de1 (このIDを非表示/違反報告)
サラミザラ(プロフ) - お二人共コメント有難うございます!!真逆そこに触れていただけるなんて……(笑) (3月4日 14時) (レス) id: 1a675fd086 (このIDを非表示/違反報告)
零奈(←履歴を消したバカ)(プロフ) - 瑞穂さん» 同じく!! (3月3日 23時) (レス) id: b9e38a5313 (このIDを非表示/違反報告)
瑞穂(プロフ) - 物語に関係ないけど、魔人ガーZ好きです (3月3日 23時) (レス) @page45 id: 18f9935b97 (このIDを非表示/違反報告)
サラミザラ(プロフ) - graply12さん» 私チョロいのでその言葉信じちゃいますよ……??良いんですね!?!?コメント有難うございます!!公開するのはいつになるかは分からないんですが、書き溜め作っときますね……! (3月2日 22時) (レス) id: 1a675fd086 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サラミザラ | 作者ホームページ:無し  
作成日時:2023年10月25日 23時

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