第三十話 ごめんちゃい♡ ページ31
「…………ふえっ」
そんな間抜けな声を出してから、自分が天井を見ているのだと理解する。
何故に？？？
そして頬に掛かる誰かの黒髪、私は目を見開く事しか出来なかった。
「も、森さん…………」
可笑しい。私は今押し倒されている。大事な事だからもう一回云おう、押し倒されているのだ。あれ私ってαだよな。
影で彼の顔は良く見えない。が、自分の心臓が高鳴っている事だけは良く判る。
「………真逆こんなに理性がやられるとは思わなかったよ。ねぇ、Aちゃん」
彼の口元が私の耳に近づく。
「私の番になってはくれないかい？」
吐息が耳に当たる。其れが敏感に感じ、余計に変な気持ちになった。
「番」
一度成ると、其のαとΩは強い縁で結ばれる。だがα側から解除されると、Ωはもう二度と誰かの番に成る事は出来ない。
───つまり、彼の此れからの人生を奪う事と同義なのだ。
そんな重要な事を、今感情に任せて決める事など出来ない。後から後悔するなんて絶対に嫌だ。一度冷静になって考えて欲しくて、彼を左手で押し返そうとした。
その時、キラリと何かが光った。
…………ん？
其れは────
しかも其の指輪が嵌められているのは左手の薬指。
ふぁっつ？？？？
「ふふ。其の指輪、良く似合っているよ」
そう話す彼の左手の薬指にも───同じ形の指輪が。
こんな事をしている場合では無いと起き上がり、其の嵌められた指輪を外そうと右手で引っ張る。
だが抜けない。
「ふんぬぅ………！！」
全力で引き抜こうとしても抜けぬ、何故だ。
「これは特殊な異能化銀で出来ていてね、私からの許可が無いと抜けないようになっているんだ」
「………つまり、」
「囲っちゃった」
てへぺろ、と云う音が付きそうなテンションで森さんは言い放った。
私は其の言葉を信じたくなかった。否、信じたら駄目な気がする。
「私と君が真実の愛で結ばれた時、この指輪を外せるようにすると誓うよ」
「………終わった」
御免なさい、お父様お母様。
私はクッッッッッソどタイプのイケオジでありながら闇組織の首領である人と結ばれるそうです、ご迷惑おかけします。
出来ればΒで生んで欲しかったなッ！！！！
私は心の中でそう絶叫した。
∞
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Gal - 魔人ガーZ…なんかあったな、そんなの。ガンダムみたいな奴… (4月27日 19時) (
レス) @page45 id: 6203c50de1 (このIDを非表示/違反報告)
サラミザラ(プロフ) - お二人共コメント有難うございます！！真逆そこに触れていただけるなんて……(笑) (3月4日 14時) (レス) id: 1a675fd086 (このIDを非表示/違反報告)
零奈(←履歴を消したバカ)(プロフ) - 瑞穂さん» 同じく！！ (3月3日 23時) (レス) id: b9e38a5313 (このIDを非表示/違反報告)
瑞穂(プロフ) - 物語に関係ないけど、魔人ガーZ好きです (3月3日 23時) (レス) @page45 id: 18f9935b97 (このIDを非表示/違反報告)
サラミザラ(プロフ) - graply12さん» 私チョロいのでその言葉信じちゃいますよ……？？良いんですね！？！？コメント有難うございます！！公開するのはいつになるかは分からないんですが、書き溜め作っときますね……！ (3月2日 22時) (レス) id: 1a675fd086 (このIDを非表示/違反報告)
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