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第二十六話 勘違い系ぴゅあぴゅあ男子 ページ27




「太宰さんを誑かした罪、死を持って償ってもらおう」



否待て待て誑かしてないぞ。

その言葉が口から発せられる前に、謎の黒い生物が顔の真横を通る。



「羅生門、其奴を食い尽くせ!」

「一旦止まろうよ勘違い野郎!!!」



謎の生物の正体は羅生門だったらしい。頼むまだ死にたくない。あわよくば老衰で死にたい。

私は其処からもダッシュした。幸い他の構成員は周囲に居ない、芥川と一対一の状態である。噂に聞けば体が弱いらしいので其処まで走れないだろう───その甘い考えが悪かった。足元が削られ上手く走ることが出来ない。しかも床に羅生門を突き刺して芥川が飛んでくる。芥川パチンコ状態。何だよ其れ絶対楽しいじゃん羨ましい。


嗚呼もう駄目かもしれない____その時、ふと思いついた或る言葉。恥ずかしいけどやるしかない。



大きく息を吸い、右回りに体を回転させて芥川へと向き直る。そして右手を差し出した。



「_____異能力」

「なッ!」



芥川が驚いて身を固める。


───だが、数秒経っても何も起こらなかった。



「………………は?」

「なぁーんつってなぁー!!!」



私は逃げた。多分芥川は今でもサンタさんを信じているタイプのぴゅあぴゅあ男子なのだろう、上手く引っ掛かってくれた。芥川は何が起こったのか判らなくて放心状態になっていた。有難う、君は純粋な儘で居てくれ。

私はその横を通り過ぎ、先程芥川が乗ってきた昇降機へ入り込んだ。さぁ連打だ連打。「閉」を押して一階を押した。森さんから逃げた時に乗った昇降機には階数ボタンが無かったので直通なのだろうか。


そんな事を考えていると、ドスッという音と共に昇降機の中に羅生門が突き刺さっていた。諦めが悪すぎるぞ芥川。私は一応頭を抱えて座り込んだ。然し昇降機は其の儘下へ下がっていく為、羅生門はスルスルと宿主の所へ戻って行った。



「ふぃー、危なかった……」



そう呟いていると又もや昇降機が止まった。やばいデジャブ感が。頬を冷や汗が伝った瞬間、チーンと扉が開いた。


其処に居たのは



「おや、意外と早く見つかったね」
「イィヤァァァァァ!!!」



自身の叫び声と共に、私は気を失った。


第二十七話 責任取れよ→←第二十五話 ダッシュダッシュ



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト , オメガバース   
作品ジャンル:ファンタジー
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Gal - 魔人ガーZ…なんかあったな、そんなの。ガンダムみたいな奴… (4月27日 19時) (レス) @page45 id: 6203c50de1 (このIDを非表示/違反報告)
サラミザラ(プロフ) - お二人共コメント有難うございます!!真逆そこに触れていただけるなんて……(笑) (3月4日 14時) (レス) id: 1a675fd086 (このIDを非表示/違反報告)
零奈(←履歴を消したバカ)(プロフ) - 瑞穂さん» 同じく!! (3月3日 23時) (レス) id: b9e38a5313 (このIDを非表示/違反報告)
瑞穂(プロフ) - 物語に関係ないけど、魔人ガーZ好きです (3月3日 23時) (レス) @page45 id: 18f9935b97 (このIDを非表示/違反報告)
サラミザラ(プロフ) - graply12さん» 私チョロいのでその言葉信じちゃいますよ……??良いんですね!?!?コメント有難うございます!!公開するのはいつになるかは分からないんですが、書き溜め作っときますね……! (3月2日 22時) (レス) id: 1a675fd086 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サラミザラ | 作者ホームページ:無し  
作成日時:2023年10月25日 23時

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