運命の番【文スト】

第一話　第二の性 ページ1

∞


この世には第二の性というものがある。女男関係なく、大体は思春期に覚醒するものだ。


α(アルファ)・β(ベータ)・Ω(オメガ)という３つの性があり、最も人口が多いのがβである。


αの性を持つ者は何かに特化しているものが多く、エリート体質だ。
対してΩは希少価値が高く、生物学的な性別関係なく妊 娠することができる。しかし、定期的に発 情期と呼ばれる時期が来てαを誘惑するフェロモンを出してしまう。だからか、社会的地位が低い。

また、αとΩは「番」と呼ばれる特殊な関係を持つことができる。
番になるにはΩの項、首元をαが噛む必要がある。番の間に生まれる子は優秀なαの確率が高く、番専用の条例が作られている所もある。
番になったあとはΩに発 情期が訪れることはなく、番がα側から解除されない限り継続する。番をαに解除されると、Ωは一生番になることが出来ない。



特に相性が良い番のことを「運命の番」と云い、会った瞬間にわかるものらしい。


Ωは基本自分の第二の性を云おうとしない。それが妥当だろう、周りに蔑まれた目をされたくないだろうから。その文化が広まり、現代社会では相手の第二の性を聞くことは禁忌とされている。





そんな世界に生まれた私の名は二階堂A。極々一般家庭の中で生まれ＿＿＿＿カースト上位の人間になった女だ。

第二話　違和感→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す