第四十八話 ページ9
「ッ…………」
呆然としていた。同時に、戦慄していた。
信じたくないのだろう、その瞳には混乱と期待が混じっている。
黒川くんは、他人の言葉にここまで感情を露わにする人間ではない。だったら、なぜ彼はこれほど動揺するのか。
それは、何より利益を求める私だったらからだ。
「すべて、私が企んだ」
思わず口角が上がった。
__________________
「もし、織田が死んだら…俺はこの組織を抜けてやる」
我ながら、酷く低い声だった。
感情に従ったわけじゃない。森の計画を理解した上での言葉。
苛立ちが募って、舌打ちをする。
「おや、それは困るなぁ」
わざとらしく目を見開き、眉を下げる。
作られた表情を睨む自身に、落ち着けと言い聞かせた。
「けれど、黒川くん。君はこの組織から抜けることはできない」
「脅しでもするつもりか?」
「うーん、それは君の判断に任せるよ」
「"三刻構想"を、覚えているかね?」
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とうもろこーん。(プロフ) - すーさん» ありがとうございます!!前作より劣化したかな、とか思いながら書いてたので、そう言って頂けるととても嬉しいです。今は新作の方で頑張ります!! (2022年2月16日 9時) (レス) id: 1ec8bc3000 (このIDを非表示/違反報告)
すー - めちゃめちゃ面白かったです‼︎もし続編出るようでしたら必ず読ませていただきますね…‼︎ (2022年2月15日 22時) (レス) @page50 id: bd90c5f980 (このIDを非表示/違反報告)
とうもろこーん。(プロフ) - Yasi123さん» コメントありがとうございます〜!あまり自信がなかったので、満足して頂けたようで安心しました!応援もありがとうございます!! (2022年2月15日 10時) (レス) id: 1ec8bc3000 (このIDを非表示/違反報告)
Yasi123(プロフ) - 最終話、衝撃でした…でもとても面白かったです!私は続編が見たいという気持ちが強いですが、無理せずに頑張ってください! (2022年2月15日 9時) (レス) @page50 id: ea7056b992 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とうもろこーん。 | 作成日時:2021年12月24日 21時