天の夢【rbr】 (ページ9)

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7つ目の夢ページ9

｢どうしよう…｣

目を閉じて意識が落ちてそれから意識が覚醒するまで何も見えない、それに意識がなく夢に落ちれるはずの時間も30分と短く何度もそれを繰り返しているが夢が見られない薬を飲んでもそれは同じだった

寝返りを打つ度にギシリとベッドが軋むけれどいつもならその軋む音も気にならないくらいなのに今日はやけに気になって仕方がない

だから父さんに手紙を書く、こういう時は相談するのが1番だろうから

｢これで、よし…｣

手紙を書き終わっては食事用のベルではなく隣の可愛らしいピンク色のベルを鳴らす、食事用のベルと違いキィン、と高い音が鳴る

その音が鳴ればカタカタと小さなお人形がやってくる、カラクリと言うモノは本当に凄いとそう思う

｢お願いねお人形さん｣

そう言いながら手紙を乗せればカタカタとお人形さんは部屋を出ていく

…夢が見れないだなんて父さんが知ったら怒るだろうか、私にはそれくらいしか役に立てる物などないのだから

父さん曰く身体も弱く日に長く当たるのも良くないと言う、父さんが言うのならそうなのだろう、何せ物心ついた頃からこの部屋から出たことが無い、あるとすれば部屋の掃除の時くらいだろうか。と言っても同じ様な小さな窓があるお部屋なのだけれど

少し考え事をしていれば父さんが慌てたようにノックも忘れて部屋に入ってくる、あぁやっぱり夢が見られなくなったから怒られるのだろうか、ごめんなさい父さん、無能な私を許してください

父｢手紙の事は本当なのかA｣

｢…うん、何度寝ても直ぐに起きちゃって、お薬を飲んでも全然眠れなくて｣

嗚呼

そんな目で見ないで

失望しないで

ちゃんと眠るから

ちゃんとお話聞いてくるから

ねぇ

高くあげたその手は

どこに振り下ろすつもりなの

父さん