39、突然の来訪者 ページ40
『A、突然申し訳ない。遊びに来た。』
「(いやいや、そんな近所の子ども感覚で…?!)」
『あとつまらないものだが、有名な甘味処からケーキを買ってきた。』
「それは…?!一日10個限定の朝から行列が絶えないお店のものじゃ……?!」
『あぁ、この前Aがその広告をずっと眺めていたからな。』
そのケーキと今日の休日を天秤にかけた瞬間、私の決断は恐ろしいまでに速かった。
「……5分、…いや3分時間をください…。」
________________________「邪魔をする。」
「は、はい…あまり豪勢なところではないですが…」
……あげてしまった。家にあげてしまった。
私ったらなんてことをしているのだろう。
化粧もしてない、髪も結っていない、部屋は…まぁ元々そこそこ片付いてはいるけれど…。
格好は適当なTシャツとそこら辺にあったスウェットパンツを履いてしまった。なんと情けないこと極まりない。
しかも男性を…女性一人が暮らす所にあげてしまうことはあまり良くないことはわかっている。
だけど……だけど……!!
「…ケーキ、食べるか?」
「食べます!食べます!!お皿用意してきますね!」
ケーキを前にしてなんて浮かれてしまっているのだろうか。
それはそうと、このケーキはヨコハマの甘党が一度は口にしたいと喉から手がでるほどの一品。
私も甘党の一人としてもちろん知らないわけがないのだ。
このケーキが食べられるなら命を賭けてもいい…!
そうとも思えるまでの一品が目の前に来てしまうと、私のこれまでの情が元々なかったもののように消えてしまうのだ。
「いただきま〜す!…て、ぇえ?!塩?!?!」
「同色の食材は食べ合わせが良い。」
「そ、そうですか…私はいりませんからね!」
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ラザニア太郎(プロフ) - 結愛さん» 結愛さん初めまして、コメントありがとうございます!日々の楽しみになっているとは、とても光栄に思えます😌よろしければ短編集やTwitterでの夢絵などもご覧いただけたら幸いです。これからの更新も気長に待ってください‼️ (2023年2月22日 21時) (レス) id: 24908c6af5 (このIDを非表示/違反報告)
結愛 - おもしろいですこれからの投稿楽しみの極みですこれからも頑張って欲しいですけれど無理もなさらずに (2023年2月22日 21時) (レス) id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
夢女子S氏(プロフ) - 最高かよ(吐血)by猟犬大好き人間 (2021年8月11日 14時) (レス) id: 59c0caef7c (このIDを非表示/違反報告)
雨降(プロフ) - とっても面白いです!更新頑張ってください! (2021年8月4日 17時) (レス) id: c97a588bdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラザニア太郎 | 作成日時:2021年7月26日 17時