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「すみません、途中で抜けて」
「ぜーんぜん。お仕事の電話？乾くん忙しいもんね〜」
「まあ、はい。そうですね」
じゃ、続けるよー、と彼は何も気にならない様子だったが、彼女は違っていた。
何を言われて顔を赤くして黙り込むのか、気になってモヤモヤして、仕方がなかった。
「で、これが『向日葵』ね。題名の意味は「向日葵のように咲く笑顔」って意味もあるけど…乾くんはこの絵がお気に入りだよね」
はい、と素直に頷いてみる。
彼はにやっと笑って、彼女はさらに顔を赤くして俯いてしまった。
「っお手洗い行ってくる…！」
彼女は逃げるように行ってしまった。
何かこの絵に事情でもあるのだろうか。
「…さっき、何話してたんすか」
「え？」
「俺が電話してる時、耳打ちしてたでしょう」
「あー、あれね。ふふ、まあそれは後で話してあげるよ」
ムッとしてみても効果なし。
「じゃあちょっと招待客の方に声かけてくるから待ってて」
そう言われて頷き、あの正面に置かれたベンチに座った。
向日葵の花をイメージしたこのベンチも、彼がデザインしたのだろうか。
顎を上げて絵を見上げる。
肌の質感、服の素材、髪の柔らかさや香りまでこちらに届くような絵。
そして声が聞こえた。
「あ、あの、乾…くん」
「はい」
いつの間に戻ってきたんだろうと思いながら、横を振り向く。
末摘花の比喩もわからないではないな、と思う。
「…れ、連絡先、交換してくれないかな…」
「い、いですけど」
そんなの願ったり叶ったりだ。
理由なんて野暮なことは聞かないで、とにかく先に連絡先を交換した。
「…でも、なんで」
「それは俺から教えてしんぜよー」
どこから現れたのかにゅっと彼が戻ってきた。
「実は藤崎、昨日ここ通りかかっててさ」
話を聞いてみると、彼女はガラスの外から中の俺を見ていたそうだ。
それで、なんと。
「一目惚れ…」
「そ。きみら気があうね〜。ということで邪魔者はさよならするよん」
残された2人、沈黙が過ぎる。
「…俺、この絵の貴方に一目惚れしたんですよね」
「…幻滅したでしょ。若い頃だし」
「いや、逆です。本物の方が綺麗で可愛いですね」
そう言うと、彼女は恥ずかしそうにしながらも笑った。
その向日葵のような笑顔で。
＊
向日葵の花言葉「貴方だけを見つめる」
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やまうみ。(プロフ) - せなさん» コメント気づかなくてすみません！！！本当にすみません、コメント、リクエストありがとうございます！実生活が忙しくここまで返信もが遅れているのにも関わらず実現も遅くなるかと思いますが、やらせていただきたいと思います！ (2022年11月3日 23時) (
レス) id: df4c29ea6c (このIDを非表示/違反報告)
せな - リクエストって大丈夫でしょうか…？fkrさんで初キスっていうシチュエーションお願いします。できたらで大丈夫です (2022年10月8日 0時) (レス) id: d640880a42 (このIDを非表示/違反報告)
やまうみ。(プロフ) - やまねこさん» わかりました！！ありがとうございます！ (2022年6月14日 18時) (レス) id: df4c29ea6c (このIDを非表示/違反報告)
やまねこ(プロフ) - 内容の指定はありません。 (2022年6月8日 19時) (レス) id: 95202aa62a (このIDを非表示/違反報告)
やまうみ。(プロフ) - やまねこさん» こんにちは！返信遅れてすみません。コメントありがとうございます！書けますが内容の指定はございますか？内容指定の有無のコメントがあると嬉しいです、よろしくお願いします！！ (2022年6月8日 17時) (レス) id: df4c29ea6c (このIDを非表示/違反報告)
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