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四話 ページ6

「いやァー!!食った食った!!」



そう言って風船のように膨れ上がった自分の腹を太鼓の様に少女は叩いた。
彼女の目の前には天井に届きそうな程の団子の皿が積み重なっている。



「すごいねぇ、初めて出会った時の敦君の様だな。」

「あはは.......。はは......。」



彼女の様子に敦は団子以上に目をまん丸くさせて引き笑いをしていた



「はっはっはっ!!!これはこれは、さすがに淑女(レディ)としては品のない振る舞いだったな。申し訳ない。」



ケッケッケッ


(いささ)か気味の悪い笑い声と共に少女は続けた。




「えぇと、(たし)か『武装探偵社』と云ったかな?この度は命を救ってくれた上に飯まで奢って下さって有難う。言葉では表しきれないくらい感謝してるよ。」



どこか自分の上司にこんな風にニコニコ笑って事件を解決する人がいたなと敦は思った。
考え(ふけ)ていると隣にいるもう一人の上司が口を開いた。




「ところで食後のデザート......と言っては何だけれども貴女のお名前を教えてはくれないか?」




太宰は少女から視線を逸らさず、顔の前で組んだ手に自らの顎を乗せ笑顔で言った。
その目はただ名前を聞こうとしているわけではない。隙あらば少女に関する他の事も聞き出すつもりの眼だと敦は感じた。




(というか名前も知らない人と一緒に川に飛び込んだのかよこの人........。)


「敦君、時には名も知らぬ女性と飛び込むのも良いとは思わないかい?」



敦が思っていたことを知っていたような太宰の素振りに彼は一層顔を引きつらせた。



「はっはっはっ!!!おもしろいなァ、お前さん達。まるで道化師の人形劇でも見てるかのようだよ。」



そんな二人の様子に少女はもう一回威勢の声で笑った。



「それはどうも........はは.....,。」



どちらも手に負えない。そう確信した敦はもう適当に笑って話に耳を傾けておこうと決めた。

そんな弱り果てた敦を見て少女はいけないことをした様な顔で本題へと話を戻した。



「おっとっと、これはスマンスマン。で、何だっけ?私の.......名前か?」


「そうだ。貴女の名前が聞きたい。」




相変わらず姿勢は崩さないまま太宰は自分の欲求を再び繰り返した。
太宰の意図をく汲み取ってか、少女は少し間を開けて焦らしてからこう告げた。

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 芥川龍之介 , 中原中也   
作品ジャンル:恋愛
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夏蜜柑(プロフ) - さけられるチーズさん» コメントの返信が遅くなってしまいすみません。応援ありがとうございます。これからも頑張って書き続けますのでよろしくお願いします(^^) (2016年5月2日 17時) (レス) id: 4b1740a2d9 (このIDを非表示/違反報告)
さけられるチーズ(プロフ) - これからどう芥川さんにいくか気になります!♪( ´▽`) 更新頑張ってください! (2015年7月3日 19時) (レス) id: 26b822a438 (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑(プロフ) - 中矢さん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです。期待に答えられるよに書いていきますのでこれからも是非よろしくお願いします。 (2015年5月5日 22時) (レス) id: 61e9595a71 (このIDを非表示/違反報告)
中矢(プロフ) - 楽しく読ませていただきました。私も原作読んでます。いいですよね!続き頑張ってくださいね! (2015年5月3日 19時) (レス) id: 7f7dd8e1cd (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑(プロフ) - 禁煙Dutchさん» ありがとうございます。更新を頑張りますのでこれからもよろしくお願いします。 (2015年3月29日 21時) (レス) id: 9f8193b493 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏蜜柑 | 作成日時:2015年3月20日 20時

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