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「つまり、ぶつかった衝撃で宮田さんと私…佐藤Aの身体が入れ替わった、ということになるんですかね…」
信じられなかった。そんな事が現実に起こるはずがない。でも、現に私の外見は宮田さんになってしまったし、目の前にいる宮田さんは私の外見になってしまっている。
「いやいや、困るよ。身体が入れ替わってしまうなんて、アニメの中の話だと思ってたのに」
「私も、困ります…」
確かに、宮田さんになりたいと思ったことはあったけれど、本当に身体が入れ替わってしまうなんて…。いざ現実になると、素直に喜べなかった。期待よりも圧倒的に不安の方が大きい。
「そうだ!もう一度、ぶつかってみない?そうしたら、元に戻るかも…」
宮田さんの提案で、もう一度ぶつかってみることにした。さっきと同じように私は階段を駆け上がり、そして曲がり角で思い切り宮田さんとぶつかってみる。
衝突の反動で、後ろに思い切り倒れた。するとさっきと同じような、ぐるぐると目が回る感覚が襲ってきた。これは成功したんじゃないか?と、手ごたえを感じた。
恐る恐る自分の身体を確かめてみる。ゴツゴツした指の骨、筋肉質な胸板…。期待とは裏腹に、それは男性の身体だった。目の前にいる宮田さんも、私の外見のままだ。
「うそ、だろ…」
宮田さんはその場にへたれ込み、頭を抱えた。私もこの先、どうすればいいのだろうと、途方に暮れた。
とりあえず人目を避けるために、私たちは楽屋の横の倉庫へと隠れた。二人でいる所を誰かに見られたら、変な誤解が生まれかねない。
二人の間に妙な沈黙が流れた。非現実的な出来事に、どうすればいいのか分からないまま、立ち尽くしていた。
「これから私たち、どうしましょうか…」
私が宮田さんに投げかけると、彼は重い口を開いた。
「元に戻る方法を探すまで、今はお互いにこの姿で生活するしかない。あと、連絡先を交換しよう。多分、困ることも多いだろうし…」
本当に私は、これからキスマイの宮田俊哉として生きていかなきゃいけないんだ。不安で先が思いやられる。
「おーい、みやたー」
倉庫の外から、玉森さんの声がした。心臓がドクドクと高鳴る。思わず宮田さんと顔を見合わせた。
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ちゃぴまろ☆(プロフ) - たまちゃんさん» みやっちになって、たまちゃんにこんな事されたいなぁ~って願望を爆発させてます(笑)デレたまちゃん萌えますね(*^^*)でもデレたまちゃんを至近距離で見たら心臓もたないですよねw (2014年4月16日 20時) (レス) id: 399a94e98e (このIDを非表示/違反報告)
たまちゃん(プロフ) - でた〜デレてる玉ちゃんカワユスね〜。みやっちうらやましいぞ〜。でも中身のヒロインチャン大変だ〜 (2014年4月16日 12時) (レス) id: 6b828e5d7b (このIDを非表示/違反報告)
ちゃぴまろ☆(プロフ) - たまちゃんさん» コメありがとうございます♪ドキドキするようなお話になるように頑張ります(^^) (2014年4月8日 21時) (レス) id: 399a94e98e (このIDを非表示/違反報告)
たまちゃん(プロフ) - なんかどうなるのかたのしみですね〜。 (2014年4月8日 4時) (レス) id: 6b828e5d7b (このIDを非表示/違反報告)
ちゃぴまろ☆(プロフ) - 玉さんさん» 早速のコメントありがとうございます!私も宮田と入れ替わってみたいなぁと常々思っているので(笑)こんな話を思いついちゃいました♪頑張って胸キュンできるようなお話にしたいと思います☆ (2014年4月7日 21時) (レス) id: 399a94e98e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まろ | 作成日時:2014年4月6日 21時