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花と植物3 ページ6

男の人は暫く悩んで、ではと口を開く。


「君が説明をしてくれた、サンスベリアを。ちょうどデスクに置ける物を探していたから確かにうってつけだ」


『…お買い上げどーも。お代はそこに、詰めてきますんで』


俺は花に埋もれ掛けているレジを指差し、サンスベリアを持って店の奥へ。


袋に慎重に入れていると、俺はある事を思い出し商品棚ではない所へ足を向ける。


一つの植物を持ち出し、少し誇らしげに思いながら持って行った。


レジには男の人が既にお金を出して待ってくれていた。


レジのカウンターに袋に入れたサンスベリアを置く。


『お代確かに。こちら購入して頂いたサンスベリアで…あとこれは俺からのサービス』


「…?」


入れてある袋を男の人は不思議そうに覗き込む。


中にあるのはサンスベリアだけではない。もう一つ植物が入っていた。


『ミニサイズのドラセナ・マッサンゲアナですよ、こんな小さな店のもの買ってくれたんすから…ちょっとしたお礼的な』


「いや、しかし…」


『あ、お代はいいんで。俺の奢りと言うかツケとくんで。それじゃあ今後ともご贔屓に、お客さん』


半ば強引な俺の言葉に、男の人はおろおろとしながらも袋を手に取る。


「…お代は君のツケ、という事には了解した。せめて名前を聞いてもいいかね?」


『名前?あー、うーん…A・ボールドウィンっす。一応ここの養女っていう感じで通ってます』


ボールドウィンはここの花屋を切り盛りしているおばさん達のファミリーネーム。


道端で拾われてから、俺は養子としてこの名を貰った。


日本の苗字じゃちょっと珍しがられると思ってそう名乗る事にした。


「A・ボールドウィンか。では私も、クラウス・V・ラインヘルツだ。このツケは何時か必ず返させて貰おう」


『別にいいのに…まあ、そりゃどーも。クラウスさん』


差し出された手を握り返す。


俺より大きなその掌は、家族とはまた違った温かさが感じられる手だった。



______


「おや、クラウス。また新しい植物を買ってきたのかい?」


「ああ、それも一つは気前のいいお嬢さんからの贈り物なんだ」


「…へえ」

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とーる(プロフ) - ああ俺っ娘大好きですうう、、ありがとうございますうう、、 (3月3日 21時) (レス) @page13 id: 2c1a894765 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 男…?女…?どっち…? でも6ページで養女って書いてあるから女…? (2020年11月7日 17時) (レス) id: 4f6aa0ae22 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず招き猫(プロフ) - リャオトンさん» 読んで頂きありがとうございます(´˘`*)主人公好きですか〜めちゃくちゃ励みになる言葉を頂きました、感謝感激雨霰!引き続き投稿頑張らせてもらいます〜! (2020年4月27日 19時) (レス) id: 58755f093a (このIDを非表示/違反報告)
リャオトン(プロフ) - めっちゃ好きです!主人公が好きですね〜^ ^投稿頑張ってください! (2020年4月27日 1時) (レス) id: 4ccf657d3b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず招き猫 | 作成日時:2019年8月20日 22時

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