女子会4 ページ49
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「…正直Aが羨ましくて仕方がない」
じゃあポジション代わる?そんな言葉は飲み込んで我慢する。
「でもあの人が選んだのはAだから…私からはどうこうなんて言わない」
…一応確認なんだけど誰も付き合ってるとか言ってないからね?
「だから!」
『ひぇ』
肩に置かれたチェインさんの細い指に力が籠る。
「…陰ながら応援してあげるから、精々大事にされなさいよ」
『……うス』
彼女決定宣言?俺の決定権とかないの?意見無視?
…あそう、無視ですか。ちくしょう。
「…で、Aっち。今はどう思ってるの?あの腹黒男の事」
K・Kさんが聞いてくる。
どう、か。
別にすぐに気持ちが揺らぐ訳でもない。
かと言ってすぐに好きになるとも…まあ限らない。
紅茶すっかり冷めちゃったな…。
帰ったらギルベルトさんの紅茶飲もう。
飲み直しは後からするとして。
『…好き、とか分かんないもんなあ…』
ボソリとそう呟いたのも無意識で。
隣でK・Kさんとチェインさんが目を光らせていたがそれは気付かなかった。
また机に突っ伏すると首元から指輪が飛び出してくる。
改めてじっくり見てみると、小さな石がはめ込んであった。
小さくてもその色は彩やかで、燃えるように真っ赤な石。
あの人こんなものまで仕込んでたのか…怖いなあの上司。
色は…何だっけ。
ルビー…みたいな、いや違う。
近いけどそうじゃないや。
もういいや、考えるのもめんどくさい。
全ては帰って…からにしたいけど絶対顔見れないだろうなあ。
残りのケーキも全部食べて会計も済ませて。
K・Kさんの奢りでした。やりぃ。
カフェを出てどんよりといつもの様に曇っている空を見上げる。
ちらちらと何かが飛んでいるようにも見えた。
空は平和、地上はあちこち事故やら事件やらが勃発するちょっと危ない街。
…いっその事渡り鳥になって遠くに行きたい。
そんな事を考えながらライブラへの帰路を歩く。
俺ってこれからどうしたらいいんだろうなあ…。
to be continued…
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とーる(プロフ) - ああ俺っ娘大好きですうう、、ありがとうございますうう、、 (3月3日 21時) (レス) @page13 id: 2c1a894765 (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - 男…?女…?どっち…? でも6ページで養女って書いてあるから女…? (2020年11月7日 17時) (レス) id: 4f6aa0ae22 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず招き猫(プロフ) - リャオトンさん» 読んで頂きありがとうございます(´˘`*)主人公好きですか〜めちゃくちゃ励みになる言葉を頂きました、感謝感激雨霰!引き続き投稿頑張らせてもらいます〜! (2020年4月27日 19時) (レス) id: 58755f093a (このIDを非表示/違反報告)
リャオトン(プロフ) - めっちゃ好きです!主人公が好きですね〜^ ^投稿頑張ってください! (2020年4月27日 1時) (レス) id: 4ccf657d3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず招き猫 | 作成日時:2019年8月20日 22時