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『……ハッ!!』
オ「起きましたか、A」
瞼を開ければ、オペラ君の綺麗な顔が視界いっぱいに広がる。どうやら膝枕されていたみたいだ。
『……やば、私どれくらい寝てたの?』
オ「…1時間と6分ですね」
『そっか……ごめんね、久しぶりに魔力使い果たして迷惑かけたでしょう?』
オ「いえ、そんな事はありません。寧ろしあわs…Aさえ無事なら問題ありませんから」
『しかし…起きてみれば何このどんちゃん騒ぎは』
体を起こして周りの様子を伺ってみれば、何故かパレードの最中である。…いや、本当に何で?
パチパチと瞬きをしていると、私が起きたことに気づいた子供達と視線が合う。…が、すぐに全員頬を薄桃色に染めて照れ出した。
イ「あ…えっと、おはようございます、A先生…?」
『おはよう?どしたの、みんなして照れちゃって?』
リ「マジで覚えてないんだ…」
『?、何が?』
ジ「…Aちゃん先生、本当に6分間何も覚えてないの?」
『6分間?オペラ君からは1時間と6分寝てたって聞いたけど?』
「「「「「「あっ…(察し)」」」」」」
何故かモジモジしながらこちらをチラ見してくる子供達への疑念は晴れないまま、流れに任せて周りを見回す。
建物の損壊はあるものの、大したことはなさそうだ。眠ったことで回復したとはいえ今は魔力がほとんどないので、全てを修復することは出来ない。
『はぁ…ほんっと、情けないわ…』
オ「魔力を使い果たしたこと、気にしてるんですか?」
『そりゃ気にするでしょ……立派な大人なのに…
楽しそうな周りとは違って、私はため息ばかりがこぼれる。
『私はダメダメなのよ……金剪の谷底で長の餌にでもなればいいんだわ……』
オ「金剪の長の餌になるくらいなら私と結婚しましょう」
『……君はこんな時でも私を揶揄うのね』
オ「……いつも本気ですよ、貴女には」
『…ま、いつまでも落ち込んでちゃダメよね。切り替え切り替え!!』
両頬をパンパンと叩き、ネガティブな思考を一旦切り替えてパレードを楽しむ事に集中する。…そうだ、せっかく見晴らしの良い場所にいるんだから、遊園地のスケッチでもしようかな…‼︎
『ふふふ、何から描こうかしら〜…ん?』
ふと周りを見渡せば、イルマ君に向けられる異常なまでの熱視線に気づいた。
視線の主はすぐに去ったけれど、去り際に一瞬だけ目が合ったその瞳の違和感は逃さなかった。…間違いない、あれは…
『元祖返り…』
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らい(プロフ) - 寝子/猫さん» 分かります!私も1度でいいから本物のモフモフエギーちゃん撫でてみたいです!! (10月1日 16時) (レス) @page22 id: 686171bb39 (このIDを非表示/違反報告)
寝子/猫 - オペラさんてぇてぇなぁ!!私もエギーちゃん撫でたい! (10月1日 10時) (レス) @page22 id: a46c77cf46 (このIDを非表示/違反報告)
らい(プロフ) - 素敵なコメントありがとうございます‼︎自分の作品を好きだと言ってもらえて、とても嬉しいです!これからも更新頑張っていきますので、どうか温かい目で見守っていただけると嬉しいです!はよくっつけもありがとうございます🥰 (9月27日 7時) (レス) @page14 id: c6042b78d1 (このIDを非表示/違反報告)
蓬(プロフ) - らいさんの作品凄く好きです…今作が個人的に一番好きな世界観や性格で更新される度に嬉しく癒されてます!大好きです!それでは、最後に…はよくっつけ! (9月26日 23時) (レス) id: 78f3750f7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らい | 作成日時:2023年9月18日 23時