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『ここにもよく描いてたなぁ〜……あら?』
かつて自分も通っていた学び舎で散歩をしていると、校舎裏の壁に小さな落書きを見つけた。
『これはこれは…ふーん、可愛い落書きね』
描かれていたのは相合傘。そして2人分の男女のものと思わしき名前が。甘酸っぱいなぁ…。
子供達の微笑ましくも甘酸っぱい思い出の作品を消すのはやめておこう、と思い再び歩き出すと、背中が燃えた。
………………燃えた?
『はっ⁉︎えっ、ちょ、なんで私燃えてるの⁉︎』
エ「こんにちは、お姉さん」
驚いて後ろを振り返れば、煙草をふかしながらポケットに手を突っ込んで立っている悪魔と目があった。
『え、あ、こ、こんにちは…⁇』
エ「迷子ですか?」
『迷子では無いですけど…って、いやいや、私今それどころじゃないんですけど⁉︎』
『わっ⁉︎』
エ「少しお話しませんか?"不審者"さん」
『はっ…?不審者⁇私が?』
エ「制服も教師服も着てないじゃないですか、不審者以外に何に見えるんです?」
『あーなるほど、そういう事か…おわっ⁉︎』
教師服を着てないから不審者と間違えられたんだな…と思っていると、弁明の余地すらなくぽいぽいと火球が投げられた。
『あのっ‼︎何か誤解されてます‼︎』
エ「誤解?冗談はいいんで大人しくしてくれませんかね?」
『ちょっ…あっつ‼︎びっっっくりした、火傷するかと思った‼︎』
エ「いやいや、僕の炎まともに喰らって火傷しない方がおかしいんですけど?」
『そりゃ治してますからね‼︎炎が当たった直後にね‼︎』
こちとら
エ「え〜…じゃあどれくらい耐えられるのかな⁇」
……やっっばいなんか変なスイッチ押しちゃったかも。
今度は紫色の火球が出来上がり、にっこりと笑う悪魔さんは躊躇もなく私に投げつけてきた。
『ピャアアアアアアアアアアアア』
しゅうぅぅぅ…と音がして目を開ければ、炎の悪魔さんは呆然と立ち尽くしていた。
なんとか皮膚の火傷は抑えられたから良かった…と思いながら悪魔さんの視線の先を見れば、ボロッボロになった私のニットだった。肌が露出していて、際どいとこまで燃えている。
エ「あ…えっと……」
『?!?!!??』
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らい(プロフ) - 寝子/猫さん» 分かります!私も1度でいいから本物のモフモフエギーちゃん撫でてみたいです!! (10月1日 16時) (レス) @page22 id: 686171bb39 (このIDを非表示/違反報告)
寝子/猫 - オペラさんてぇてぇなぁ!!私もエギーちゃん撫でたい! (10月1日 10時) (レス) @page22 id: a46c77cf46 (このIDを非表示/違反報告)
らい(プロフ) - 素敵なコメントありがとうございます‼︎自分の作品を好きだと言ってもらえて、とても嬉しいです!これからも更新頑張っていきますので、どうか温かい目で見守っていただけると嬉しいです!はよくっつけもありがとうございます🥰 (9月27日 7時) (レス) @page14 id: c6042b78d1 (このIDを非表示/違反報告)
蓬(プロフ) - らいさんの作品凄く好きです…今作が個人的に一番好きな世界観や性格で更新される度に嬉しく癒されてます!大好きです!それでは、最後に…はよくっつけ! (9月26日 23時) (レス) id: 78f3750f7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らい | 作成日時:2023年9月18日 23時