オトモダチでいさせてくれ。

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『えー…終末テストを終えた問題児(アブノーマル)クラスの皆さんに悲しいお知らせがあります』

王の教室(ロイヤル・ワン)で子供達にそう告げれば、ほんわかとしていた教室が一気に重い雰囲気になった。

リ「悲しいお知らせって何…?」
ジ「もしかしてA先生、結婚とか…⁉︎」
カムイ「ノオオオオオオオオオオ！！！！」

『…今のところ結婚の予定はありません』

「「「「「「っしゃああああああああああ！！！！！」」」」」」

『おいこらクソガキ共､教師の独身の悩みに心から歓喜の声をあげるでない』


イ「…えっと、じゃあ悲しいお知らせって…⁇」

流石イルマ君‼︎話が脱線しかけていたところをナチュラルに戻してくれた…なんっていい子なの…‼︎

イルマ君に感謝の舞を心の中で贈りながら、ゴホン、と大袈裟に咳払いをして本題へと入った。

『実は…私がバビルスに帰ってきたのが終末日前だったから美術の授業が終末日後になるの……』

うぅ…胸が痛い…。戻ってきて早々、授業する気満々だったのに。学校のカリキュラムに逆らうなんてとてもじゃ無いけどできないし、終末日明けまで我慢するしか無いのよね…。

ガ「A先生の授業受けたかったでござる〜‼︎」
『そうよね⁈私もすごく悔しいわ‼︎』
アガレス「どうでもいいんだけど……」
『あ"？今すぐあなたの相棒に絵の具ぶっかけてあげましょうか?』
アガレス「うわぁぁっ‼︎やめろー‼︎」

ふわふわとした"ししょー"なるものに絵の具をぶっかけてやろうかとアガレス君を引きずり落とそうとすれば、ガープ君に全力で止められた。…ﾁｯ

気を取り直して壇上に立ち、にっこり笑顔で子供達にはっきりと告げる。

『…ということで、ここで朗報です‼︎』

「「「「「「おぉっ⁈」」」」」」

『君たちが終末日の間にも気軽に美術と触れ合えるように、絵日記の課題を出します‼︎』

「「「「「「はぁぁぁぁぁぁぁ？！？！！！？？」」」」」」

リ「え、課題増えるってこと⁉︎」
ジ「ただでさえ課題が多いのに…」
ク「Aせんせー鬼‼︎」

阿鼻叫喚の子供等をよそに魔術で専用のノートを出し、強制的に彼らの目の前に配っていけば、イルマ君以外が顔面蒼白になっていた。

『安心めされい!なにも毎日描けって言ってるんじゃないの。終末日で特に印象に残った出来事を描いてくれれば良いのよ。ね?簡単でしょ?』




『…あとイルマ君。あとで美術室に来てくれる?』
イ「えっ?ぼ、僕ですか…⁉︎」

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