【2j3j】唐辛子だけど甘いんです【akn】

◇からかわれるのが嬉しいらしい ページ10

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『あきなー！あ、友達と一緒…』









大学の授業が終わって、一緒に帰ろうと明那を講義室の前から呼びかけてみる。
私は理系だし、明那は文転したから文系。
科も違うし、受ける授業も全然違うから大学ではあまり会わない。
だから、一緒に帰るときにこうやって声をかけたりすることもしばしば。


友達と談笑中だったので、終わるまで待とうかと思ったが明那が私に気付いた。
私を見つけるなりぱぁっと笑顔になって、こっちに来る。









「ごめん待ってた？帰ろか！」



『友達大丈夫…？』



「大丈夫やよ」









明那が友達の方を振り返って、軽く手を振る。
明那の友達は手を振り返すと、私に視線をよこした。


別に隠しているつもりはないけど、大学ではあんまり話したりしない…というか機会がないから、私たちが付き合っていることを知っている人は周りに少ない。
若干恥ずかしかったり…










「今日の飯何にするー？俺、今日めっちゃラーメン腹やしたまには外で食べへん？」



『いいよ！この近くにラーメン屋…」



「なぁなぁもしかして、その子が三枝の彼女？」



「めっちゃ仲いいやん！」









明那と今日の夕食の話をしていれば、いつの間にか近くにさっきの友達が来ていた。
興味津々といった様子で私に尋ねて来る。
正直、初対面の人と話すのは得意じゃないから思わず言葉に詰まってしまった。









「ちょっ、Aちゃん困らすなよお前ら！確かに彼女やけど！彼女やけどからかうのはやめたって！」









すると、私を庇うように明那がちょっと赤い顔で言った。
…何か嬉しそうなんだけど、気のせいかな。










「えー、彼女ちゃんめっちゃ可愛いやん」



「そうなんよなぁ、超かわいいんよ」



「デレッデレで草」










友達がそう言ってくれるのを明那は全肯定した。


明那さん、友達もいる前でそんなドストレートは恥ずかしいんですが。
今度は私が赤くなる番だった。










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『さっきの明那はすっごい嬉しそうだったな…私は恥ずかしかったけど』



「そう？」



『うん、頬ゆるっゆる』








2人でラーメン屋に向かいながら、さっきの事を話す。
私の質問に明那は視線を泳がせると、照れたようにはにかんだ。









「俺も恥ずかしいけど、カップルっぽいなぁって1人で嬉しくなってた」









明那さんは無意識に私が照れるようなこと言う。











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