両想い*19 ページ20
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『え、何』
ソファーが沈むような感覚がして、パッと目を開く。
目の前に少し不機嫌そうな千冬の顔があった。
あれ、気付いたら私寝てたんだ…。
『へ、千冬何してんの』
私が起きても顔を近づけたままの千冬にそう聞く。
いや、近くない?
そして、何でそんなにムスッとして機嫌悪そうなんだ…?
「別にAさんが無防備に寝てたんで、キスの1つでもしようかと」
『何でそんな冷静なの?え、普通起きたらビビってやめない?』
「俺は不良だったんで、そんなことでビビんないです」
『ここで不良発揮してくんな』
…まぁ、これは私が悪いか。
千冬が怒るのも無理はない。
こっちから誘っといて、気付いたら寝てたら怒るよね、普通。
『じゃあ、もうちょっと寝てても良かったかもね』
「は…」
『千冬にキスされるまで』
半分反省半分からかいのつもりで、そう言ってみる。
すると、面白いくらいに千冬の顔が赤く染まった。
寝てる時にキスして起きてもビビんないくせに、こういう事言われるのは弱いんだ。
そんな千冬が可愛くて、つい笑ってしまう。
千冬も一緒に笑ってくれるか、言い返してくるかのどっちかだと思った。
「そういうとこッスよ、マジで」
『え…』
「Aさんのバカ」
『やっ、ちょ…んん!?』
千冬に手首を掴まれて、ソファーに押し倒される。
そのままいつもとは違う乱暴なキスが降ってきた。
「起きてもキスくらいしますよ」
しばらくして唇が離れた後、千冬はいつものように優しく笑う。
分かってるよ、千冬がどうして怒ったのか。
私が寝たからだけじゃないよね。
別に意識してなかったわけじゃない。
意識しないように必死だっただけ。
今日お泊りに誘ったのは、この前の続きをするから、
私の心の準備ができるまで待っててくれた千冬なら、
私の全てをあげられるって思えたからだよ。
『千冬、好き…』
「Aさん…」
自分から唇を合わせ、千冬の首に腕を回す。
私を映す千冬の目がくすぐったくて、嬉しかった。
するっと千冬の手がシャツの中に入ってくる。
『ん…っ、千冬の手つめたい』
「…すみません」
『いいよ…』
千冬になら、いいんだよ。
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ミルメーク味雪見だいふく - す、好き!めっちゃニヤニヤしちゃいました!(^ω^) (2022年4月12日 21時) (レス) @page23 id: c9a330a0be (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - しらたまさんさん» コメントありがとうございます!こちらも書いていてすごく楽しい作品でした!他のも頑張ります! (2022年3月19日 11時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
しらたまさん - めちゃくちゃキュンキュンする小説だったぁ、、、最後とかもう、、あんまりよく読めなかったから内容が入ってこなかった(←キスとかでもめっちゃくちゃ照れる人)千冬くん可愛かったです!他の小説も頑張ってください! (2022年3月19日 2時) (レス) @page24 id: f9785f1ea6 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - とちこさん» コメントありがとうございます!終わり方下手くそで申し訳ない…(笑)年下って感じですよね千冬はもう!ここまで読んでくださってありがとうございました! (2022年2月28日 17時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
とちこ(プロフ) - 完結おめでとうございます😭💕もう終始キュンキュンしっぱなしで大好きでした🥰やっぱり年下千冬いいですね! (2022年2月28日 17時) (レス) @page24 id: e53e09d499 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこれーと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時:2022年1月22日 20時