東卍の姫が悪女らしいので何とかしたい。【東京リベンジャーズ】

17、いつかは絶対 ページ17

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「Aちゃん。」








びっくりした。心臓飛び出るかと思った。


校門を出ると、なぜかエルさんがいた。


あ…色々察しはつくかな。


驚いているのを悟られないように、顔を引き締めた。








『わざわざ学校までどうしたんですか？』






「ちょっといいかな？」








可愛らしいと思っていたその笑顔だけど、もうそんな風には思えない。


わずかに緊張しながらも、頷きエルさんのあとについていった。





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「Aちゃん、マイキーへの恋は難しいと思うよ。」







人気のない所に連れていかれ、エルさんはそう言った。


余裕の笑みで私を見据える。







『どうしてですか？』





「マイキー、私の事好きだから。報われないよ？」







私の問いに、エルさんはバカにしたように言う。


本来こんなことを言われたら傷付くはずだ。


でも不思議なことに、私には気持ちのいい闘志のようなものが湧いてきた。


場地圭介の妹だから手は出せない。本性も出せない。


だったら、自主的に手を引かせようということか。


その手には乗らない。







『そうなんですね。前、付き合ってはないって言ってたけど…。』






「意外と奥手だからね、アイツ。笑」








エルさんは上品に笑いながら、私に向きなおる。


マイキーくんを好きだとエルさんに知られた。


やっぱり鋭いな、エルさんは。


それでも、絶対に引けないんだこれは。


私もこんな気持ちになるなんて初めてだったけど。








『…関係ないですよそんなの。
　それに報われたいから好きなんじゃない。』






「…は？」






『好きだから、好きでいるだけです。』








私はそう言うと、エルさんの横を通り過ぎる。


まさかこう言われるとは思っていなかったのか、エルさんは目を見開いた。


あ、でもこの言い方だと勘違いされてしまうかも。


私は最後に一言付け加えた。








『いつかは絶対振り向かせますけどね。』

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