14、少女漫画ガチ勢 ページ14
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あれからマイキーくんの顔が見れなくて、自分の部屋に逃げ戻った。
何でホッとした!?
別にエルさんと付き合ってても別に…。
『それでおかしいの。何かよく分からない…。そりゃエルさんと付き合ってたらマイキーくんが騙されてるわけだから、困るのはそうなんだけど…!違うじゃん!そういうことじゃないじゃん‥!』
自分でも何を伝えたいのか全く分からない。
あの気持ちは正義感だけじゃなかった。
明らかに私情、個人的な何かを含んだものだった。
それだけははっきりと分かる。
今は、お兄ちゃんを訪ねてきた千冬にがむしゃらに訴えている状態だ。
『ごめん千冬。お兄ちゃんに言うのも何か恥ずかしいし、千冬しかいなかったから…。』
お兄ちゃんも部屋の片隅に座っているから聞かれているんだけど。
千冬はしばらく考え込んでいたけど、パッと顔をあげた。
「恋だな。」
『は、』
「ついにAにも春が来たっスよ!場地さん!」
「よりによってマイキーかよ、クソ。」
恋?何?
ピンとこなかったけど、なぜか千冬の言葉は胸にストンと落ちた。
でも、そんなマイキーくんが好きとか…。
『ああ‥これからエルさんに醜い嫉妬心を抱く未来が見える…。』
マイキーくんに可愛いと言ってもらえて、ドキドキしたのはこのせいか。
三ツ谷くんに言われた時とは、明らかに何かが違った。
でも、相手がマイキーくんとか絶対エルさんに妬くじゃん…。
「俺もだてに少女漫画読んでねぇからな。手伝ってやるから安心しろ!」
『少女漫画ガチ勢によるありがたいお言葉…。』
千冬のことを初めてカッコいいと思った。失礼だけど。
これでエルさんを何とかするという行動は、個人的な意味をもつようになった。
正義感だけじゃなくて、私の恋を実らせるためにも頑張らないといけないらしい。
『恋ってこういうことなんだ…。』
お兄ちゃんのせい(?)で、今まで人を好きになったことがなかった。
恋とは永遠に無縁だと思って、生活してきた。
こんなに唐突にそれが一変してしまうなんて。
「場地さん!嫌なのは分かるッスけど、応援してあげましょう!」
「わぁーったよ。マイキーには勝てねぇし…。」
『えへへ、お兄ちゃんのそういうとこ好き。』
不貞腐れていたお兄ちゃんが少し笑った。
今度、一緒に出掛けてあげよう。笑
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ミャウン⭐️ - 美人羨ま〜 (2022年4月4日 12時) (レス) @page18 id: e85af83036 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 作者の好きが集結した作者好みの夢主ちゃんです!まさに!笑 コメントありがとうございます!! (2021年11月23日 12時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
橋に生息する桃 - 夢主ちゃんカッケーっすね。もうカッケーとしか言えんです。 (2021年11月23日 12時) (レス) @page36 id: aad490b727 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 一匹の虎さん» コメントありがとうございます!悪女をこてんぱんにできる作戦があるなら、ぜひとも遭遇してみたいものですね!笑 (2021年11月13日 19時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - カルナさん» 本当に申し訳ないんですけど、作者はアニメ勢な上作品の結末はある程度考えてあるので難しいです…。本当にごめんなさい!またいつか天竺メインのも書いてみたいです!笑コメントありがとうございました! (2021年11月13日 19時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこれーと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時:2021年9月23日 12時