22、待ちに待った文化祭 ページ22
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今日は待ちに待った文化祭である。
校内は生徒が賑わっていて少し騒がしく、それが不思議な高揚感を感じさせる。
Aのクラスの出し物は仮装カフェ。
文字通り仮装をした生徒が接客をしているのだが、それだけではない。
シフトが終わった生徒もその衣装のまま校内を歩く。
スタンプカードを持った人が、決まった仮装をしている人を見つけると、スタンプを押してもらえる。
全て集めてカフェの方へ行くとお菓子の詰め合わせがもらえる、という2つの意味で楽しめる出し物となっているのだ。
『いらっしゃいま…あ、ぺーやん!』
「おー、何だよそのカッコ。」
『見て分からない?不思議の国のア〇スだよ!』
「そういえば仮装カフェだったか。」
『いや知らずに入ってきたのかい。』
午前は彼女にシフトが入っている。
持ち前の明るさで接客をしていると、ぺーやんが来た。
『ふっ、午後からは安田っちは私のものだ。
どうだ、羨ましいだろう!!』
「明日には俺と一緒に回んだよ!」
『わ〜独占欲つよ〜い。』
Aの言葉にたちまち赤くなるぺーやんを見て、満足そうに笑う彼女。
からかいはこの辺にして、と注文を聞く。
「コーヒー…」
周りのざわざわした空気に押されて、つい慌てて一番上に書いてあったものを注文してしまった。
コーヒーなんてほぼ飲まないうえに、これはブラックだ。
しまった…と項垂れるぺーやんに、Aはふふっと笑った。
『お客様、そんなの飲めましたっけ?』
「店員はそんなこと言わねぇだろ!」
『カフェオレございますけど…』
「うっ、そ、それで…。」
『かしこまりました♡』
Aはぺーやんが声を荒げてもビクともせずに、心を見透かすように言った。
わざとらしく敬語を使う彼女に、ぺーやんはそっと目をそらす。
その様子を見て、彼女がまた余裕の笑み。
Aはすべてお見通しなのだ。
『安田っちとうまくやるんだぞっ!』
彼女の言葉がぺーやんに届いたかは分からない。
今年の文化祭は、彼らにとって特別なものになりそうである。
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コメントしてくださる方がたくさんいらっしゃって、すっごく嬉しいです!
モチベが上がりまくります!
ぺーやんと安田さんが好きな人に悪い人はいない。
これ、作者の持論です。←
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ミャウン☆ - 完結!お疲れさまです! (2022年4月5日 11時) (レス) @page50 id: a6f25af2cf (このIDを非表示/違反報告)
ミャウン⭐️ - 萌えますね❗️❗️ (2022年4月4日 12時) (レス) id: e85af83036 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - 真柴白さん» コメントありがとうございます!この2人はくっつくのに時間かかりそうですよね(笑) (2022年2月25日 19時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
真柴白 - 良かった…、くっついた。ホッとした…。 (2022年2月16日 1時) (レス) @page50 id: f25714efbe (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - ❄️Snow moon🌙さん» 東リべの中で1番好きなんです…笑 そうなんですよね…ペー安作品が少ないんですよね〜。コメントありがとうございます! (2022年2月1日 11時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちょこれーと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/64be1a2e2a1/
作成日時:2021年10月16日 16時