饒舌な仙人掌 gt ページ16
アイテム番号:SCP-3410
オブジェクトクラス:safe
特別所有プロトコル:SCP-3410は、SCP-3410に覆い被さるように建てられた収容棟内部に収容されています。
SCP-3410と接触する職員は、SCP- 3410の話に耳を傾けなければならず、話を遮ってはいけません。
−−−−−−−−−−−−−−−−−
けたたましいサイレンと共に、無機質な機械の音声が館内に流れる。それに耳をすませば、どうやらSCPが収容違反を起こしたと言う。
近くにいた同僚と顔を合わせ、肩をすくめる。
��まただね��という退屈を交えたその呟きは、サイレンに掻き消された。
今回のSCPはオブジェクトクラスがsafeのSCP-3410だという。つい最近発見され、Dクラスの職員と交信を図ったらしいが、特に害もないと判断された。
ただ唯一注意する点としては、それがかなり饒舌だという事。
5人のDクラス職員が投げ込まれたが、そのうちの1人が対象の話を遮ってしまい、殺されたという。
その職員の身体には無数の棘が咲いていた。まるで砂漠にあるサボテンのようだったと、残りの職員は語っていた。
何処をどう見て無害と判断したのかは不明だが、そんなSCPが今此処を彷徨いているという。
Cクラス職員の私たちは上から退避を命じられ、今まさに対象から離れている途中だ。
何人かのDクラス職員が派遣され、違反を起こしたSCPを探しているという。
「はやく見つけて収容してくれないかな〜」
「ホントですよね。収容違反で結構Cクラスの職員の方たち亡くなってますし」
何処からか笑い声が聞こえた。若い、男の人と思われる声。どこか独特な笑い方だった。
それは段々近くで聞こえてくる。
(同じクラスの職員の人かな…？でもこんな声の人、いたっけ？新人とか？)
「でさぁ、Aにちょっと愚痴聞いて＿＿」
ザシュッ、という音。側で倒れた同僚は、憐れにも串刺しになっており、瞳孔を開いて倒れていた。
「…え」
「いやさぁ、俺此処の存在は知ってたのよ？ほら、先輩がいる訳だしさー。絶対捕まらないだろと思ってたら、捕まっちまって！」
そう笑顔で語るそれは、キャップ帽を被っており、Dクラスの職員に腕を回していた。
此処の職員の者ではないことくらい、馬鹿な私にも分かった。
一方のDクラス職員は、顔を真っ青にして相槌を打つように一心不乱に頷いている。
私に気付くと、��助けてくれ��と目線で訴えてきた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 445人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
できるニート(プロフ) - 真由さん» ホントですか！そのコメントだけでも励みになります！更新頑張ります (2020年12月25日 12時) (
レス) id: ffbcb8a332 (このIDを非表示/違反報告)
真由(プロフ) - 初コメ失礼します...！最新話が鬼っほど大好きです...解釈一致が凄いです...ありがとうございます...！！！ (2020年12月25日 11時) (レス) id: 045f50c8f8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：できるニート | 作成日時：2019年9月1日 14時
