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Cクラス職員の私が勝手な判断で動ける訳がない。
どうすれば良いか分からず息を漏らしていれば、Dクラス職員の人は「さっさと俺を助けろ！！」と怒鳴ってきた。
「っ…ごめんなさ＿＿」
「＿＿お前、俺の話遮るなよ」
さっきまで陽気に話していた対象は、一段と低い声でそう言い、職員の手を振り払った。振り払われた職員は次の瞬間、串刺しになっていてばたりと倒れた。
対象は数秒それを見つめていたが、私に気付き、ニコリと笑みを浮かべて此方に近付いてきた。
対象の話を遮らなければ良いだけだ。逃げよう。
可笑しな事に逃げ続けても人とすれ違わなかった。Dクラス職員も、皆殺されてしまったの…？
安全な場所に退避する予定だったのに、何故その場所にSCPがいるの。
元の自室に戻り、扉の近くで蹲る。
誰か、助けて。
そう願っていれば、ノックの音。数人の足音も聞こえた。やっと、SCPを収容できたんだ。
閉じきっていた扉を開ければ、そこには先程の対象がいた。
「……え？」
「いきなり逃げるとか酷くね？俺何もしてねーじゃん」
対象は如何にも不満といった表情で扉を閉めた。
＿＿そういえば先月、SCP-143によって一人の女性職員が狂ったという話を聞いた。私も、彼女のように可笑しくなってしまうの？
「…ふーん、A、ねぇ」
私の首に掛けられた名札を摘み、対象は名前を読み上げる。私と同じ人型の対象は、男性らしい手で首に触れてくる。
「女ってこんな華奢なんだなぁ…。初めてみたわ」
「んっ…ふっ…」
声を上げないよう、両手で口を抑えていれば、彼によって両手を壁に縫いつけられた。
「なんで口閉じんの？Aの声聞きたくて出てきたのに」
耳元で囁かれ、一気に顔が紅潮する。彼は首筋に口を這わせ、小さく噛み付いた。
「はぁっ…んっ…やだぁ…」
ポロリと出た拒絶の声。
やってしまった。私も彼らと同じように、串刺しになるのか。やってくる痛みに目を瞑れば、それは一向に来ず。
そっと目を開ければ、ニヤニヤした表情で彼は私を見つめていた。
「やぁーっと聞けた…。Aの声。これからもっと、俺の為に鳴けよ？」
嗚呼誰か＿＿。
この饒舌な仙人掌を止めてくれ＿＿。
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できるニート(プロフ) - 真由さん» ホントですか！そのコメントだけでも励みになります！更新頑張ります (2020年12月25日 12時) (
レス) id: ffbcb8a332 (このIDを非表示/違反報告)
真由(プロフ) - 初コメ失礼します...！最新話が鬼っほど大好きです...解釈一致が凄いです...ありがとうございます...！！！ (2020年12月25日 11時) (レス) id: 045f50c8f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：できるニート | 作成日時：2019年9月1日 14時
