蟷螂の斧 os ページ25
綺麗なアメジストの瞳は、しっかりと此方を見据えていた。白い肌には似合わない鮮血が飛び散っている。
「___可哀想になぁ」
そう呟けば、彼女はその綺麗な目を細めて睨んだ。
「あなたの、せいでしょ…」
喋るのも精一杯の彼女に近付いて、べったりとついた血を拭き取ってやる。
「触らないで」
そう言う彼女だが、血を拭う気力も無いのか、されるがままだった。
「動いちゃアカンで。傷が開く」
「誰のせいだと思ってるの……」
「俺のせいやな」
＿＿でもそれはAが俺との結婚を拒絶するからやろ？
そう言いたいのを飲み込んで、Aの血を拭き取る。
俺とAは俗に言う��貴族��と呼ばれるものだが、俺の方が地位は高い。
そんな俺からの結婚を一言で一蹴したのだから、これは当然の結果である。
Aの館を襲い、使用人や家族などを殺し彼女だけを生かす。勿論抵抗されたので、逃げられないように少しだけ彼女に傷を作ってしまったが。
ほんま、可哀想。
「こんな事して、許されると思って＿＿」
「安心しい。俺は王族とも深い関わりを持ってるから、こんな事しても笑い事で済まされるんや。そこまで心配せんくても、大丈夫やで」
開きかけたAの唇を人差し指で制止して、じっくりと彼女を見る。
陶器のような儚い存在。絶対に離さないと、心から決めていたのだ。
「俺の子を孕んだら更に立場も上になるし、自由も制限されずに済むで？だからいい加減」
堕ちろや
まだ拒絶するAの抵抗は可愛らしくて、思わず笑みが零れる。
恐怖に慄くAの唇に口付けをして、既成事実を作る為に彼女をそっと押し倒した。
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できるニート(プロフ) - 真由さん» ホントですか！そのコメントだけでも励みになります！更新頑張ります (2020年12月25日 12時) (
レス) id: ffbcb8a332 (このIDを非表示/違反報告)
真由(プロフ) - 初コメ失礼します...！最新話が鬼っほど大好きです...解釈一致が凄いです...ありがとうございます...！！！ (2020年12月25日 11時) (レス) id: 045f50c8f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：できるニート | 作成日時：2019年9月1日 14時
