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7 役に立ちたい。 ページ7

side.N


翔ちゃんの体調が思わしくないと連絡が入ったのは俺が相葉さんと話し終わって直ぐの事だった。


天気予報にはなく突然降り出した雨に俺も相葉さんも嫌な予感はしていた。


でも大野さんと一緒に出掛けているし、もう随分時間も経っているから大丈夫だと思い込んでいた。


“雨には濡れてないんだけど、大分震えてたし、今日は辛いかも。俺が一緒に着いてたのに、ごめん”


寒かっただろうな、なんて言葉では片づけられないこの気持ちをどうしたら平常心に戻せるのだろう。


症状が出るといつも、俺の手を握りながら寒い、寒いと何度も辛そうにして嘆いていた。


俺は毛布を掛けて、身体を摩って温めることしか出来なくて…


気休めにもなっていないその行為に何度も考えていた。


俺に出来ることは何かないだろうか。


そう考え続けた末に辿り着いた答えが少しでも翔ちゃんの気持ちに寄り添えるようになる、ということだった。


翔ちゃんに出会ったあの時から、ずっと翔ちゃんの役に立ちたくて。


大野さんには適わないということは近くで見て来て嫌というほど感じさせられてきた。


でもそれは仕方ないというか、二人にしかない空間があるわけで。


だったら、せめて隣に居るよって言ってあげたい。




「二宮くん、今日はもう帰るんだよね?」


講義も終わって帰ろうとしていると同じゼミの池上さんに話しかけられる。


「そう、だけど…」


「これ、よかったら…」


彼女から差し出されたものを受け取って見てみれば、林檎やみかんなど、沢山の果物が入っていた。


「いいの?」


「うん。実家からいっぱい送られて来て、こんなに食べられないでしょ?だから貰って」


「有難く受け取っておくよ」


今日の翔ちゃんにはハンバーグは厳しいだろうから、この果物でスムージーでも作ろう。


また明日、体調が戻ればハンバーグを作ってあげよう。


“翔ちゃん、水分は取れてる?”


“さっき、ホットミルク飲んでくれた”


割と直ぐに返ってくる返事に少しは症状も落ち着いたことを察した。


大野さんから既に連絡がいっているかもしれないが一応、潤くんと相葉さんにも症状が出たことを知らせた。


「最近は少しずつ温まってきたのにな…」


夏が来ても冬が来ても、変わらない辛さは翔ちゃんにしか分からないものもあるのだろう。


何度、神様に尋ねただろう。

どうして俺じゃなくて翔ちゃんなのかって。


俺は今もその答えが分からずにいる。

8 秘めた想いは。→←6 俺のこの身体。



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未翔(プロフ) - 蒼星さん» 読んで頂きありがとうございます。そう言って頂けると有難いです。出来るだけ更新したいと思いますので、これからもよろしくお願いします。 (5月26日 12時) (レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
蒼星(プロフ) - 初めまして。毎回更新を楽しみに拝読しております。わざわざ更新出来ない旨のご連絡ありがとうございます。読者は作者様から与えて頂くもので楽しませてもらっていますので多少の待ち時間は気にならないです。お気になさらずこれからも楽しみに待っています。 (5月26日 11時) (レス) id: c0123debb3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:未翔 | 作成日時:2019年5月19日 21時

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