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27 偽りの理由に。 ページ28

side.A


翔ちゃんの言葉は俺の心ごと包み込む様な優しさがある。


でも、そんな抱擁力も今の俺には戸惑うばかりだった。


何がやりたいのか、


中途半端な俺に思い付いた理由は花屋になる、という嘘で塗り固められたものだ。


「俺さ、高校の時 花屋でバイトしてたでしょ?そん時からずっと興味あったっていうか、もっと花を知りたい、、」


ニノと松潤は有り得ないって顔で見てくる。


「本気で言ってるの?」


この時ばかりは翔ちゃんも驚きの表情で声もいつもより低くなった。


「そう。話自体は有難いことだし、嬉しいとも思ったよ。でも、俺はプロになりたいなんて思ったことないからさ」


こんな嘘だらけの言葉を誰が信じてくれるのだろう。


呆れられるだろうな、当たり前だけど。


普通はプロ入りの話があるのに断るなんてって、きっと多くの人がそう言う。


でもここにいる4人は決して馬鹿だとか、そんな事は言わない人達だ。


「そっか……俺は雅紀が後悔しないなら、本当にやりたいなら納得する。頑張ってね、雅紀」


ほら、


「ありがと、翔ちゃん。翔ちゃんに似合う花沢山買ってくるから」


気付いているはずなのに何も言わないのは。


否、俺が言わせていないだけか。





「お風呂、誰から入る?」


「ニノは?先に入っちゃえば?」


大ちゃんの声を合図にそれぞれが動き出す。


ニノはお風呂、松潤は自室に戻ったし、大ちゃんは散歩に行ってくる、とだけ残して出て行った。


で、リビングに残っているのは俺と翔ちゃんの二人だけ。


「今度の試合、見に来てよ翔ちゃん」


いつもは見に来てくれる翔ちゃんも今回は断るかもしれない、


そう思いながらも翔ちゃんに俺の戦ってる姿を見て欲しくて誘わずにはいられなかった。


でも翔ちゃんはやっぱり翔ちゃんだった。


「うん、もちろん見に行くよ。頑張ってね」


いつも、行けるか分からない……と先に謝る翔ちゃんだったけど、今回は笑って即答してくれた。


そんな事でも俺は充分嬉しい。


「ありがとう、翔ちゃん」




「ただいまー」


「おかえり、智くん」


コンビニの袋を片手に帰ってきた大ちゃんは買ってきたスイーツをそのまま冷蔵庫に冷やして翔ちゃんを連れて2階に上がって行った。


そして今度は俺一人になる。


一人になると改めて思う。


「やっぱ、弱っちぃな俺」


翔ちゃんの傷付く顔が見たくなくて、


でもこんな嘘、、


誰が喜ぶのだろう。

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未翔(プロフ) - 蒼星さん» 読んで頂きありがとうございます。そう言って頂けると有難いです。出来るだけ更新したいと思いますので、これからもよろしくお願いします。 (5月26日 12時) (レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
蒼星(プロフ) - 初めまして。毎回更新を楽しみに拝読しております。わざわざ更新出来ない旨のご連絡ありがとうございます。読者は作者様から与えて頂くもので楽しませてもらっていますので多少の待ち時間は気にならないです。お気になさらずこれからも楽しみに待っています。 (5月26日 11時) (レス) id: c0123debb3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:未翔 | 作成日時:2019年5月19日 21時

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