第３章−３− ページ43
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スマートフォンがポップミュージックを奏でる。
シャワーを浴び終えて体を拭いていた櫻井は、下着姿のまま慌ててバスルームを出た。
ベッドの上に置いていたスマートフォンを手に取ると、液晶画面に『雅紀さん』と表示されていた。
急患かな？
櫻井は通話ボタンに触れながら、
壁時計に視線を向ける。
時刻は午後10時を少し過ぎていた。
『翔ちゃーん』
ハイテンションな声が響いてくる。
『今日はお疲れさま。いまは家にいるのー？』
ボクシングジムで道場破りまがいのことをやった３日後の今日、櫻井は朝から雅紀執刀の卵巣癌の手術に助手として入った。
かなり大掛かりな手術だったので、オペを無事終え、青山第一病院の秘密病棟に患者を搬送して、術後の治療の指示などを出す頃には、夕方になっていた。
その後、他の入院患者の回診や指示出しを行って、ほんの30分ほど前にようやく自宅に帰ってきたのだ。
「シャワーを浴びて一息ついていたところです」
『え？シャワーを？じゃあ、もしかして翔ちゃん、いま全裸なの？』
「……下着は穿いています」
『あ、そうなんだ？ちなみにどんな下着？ブリーフ？トランクス？あっ翔ちゃんはボクサーブリーフ派だったか。色は何色なの？』
「……用がないなら切りますよ」
『ああ、待って待って。冗談だってば。翔ちゃん、もうちょっとユーモアのセンス持たないとダメだよ』
「そんな、訴訟すれすれのユーモアなんかいりません。それより、急患ですか？それならすぐにクリニックに向かいますけど」
『つれないなぁ。えっとね、急患ってわけじゃないんだけど、ちょっと出てこれる？大ちゃんがスタッフ全員集合だって』
おどけていた雅紀の声が低くなる。
櫻井は表情を引き締めた。
「全員集合って、何があったんですか？」
『なんかね、潤ちゃんが次に爆破される場所の目星をつけたんだって』
雅紀の電話を受けてから約30分後、
櫻井はタクシーで東陽町にやってきていた。
駅から徒歩で10分ほど離れたオフィス街のはずれ、この場所こそ雅紀が指定してきた場所だった。
タクシーを降りた櫻井は、雅紀に教えてもらった住所を頼りに待ち合わせ場所に向かう。
深夜のオフィス街だけあって人影は少ない。
オフィスビルの間を進んでいくと、見慣れた車が路肩に停まっていた。
大野クリニックのキャンピングカー。
小走りで車に近づいた櫻井は運転席をのぞき込む。
いつも通り、そこには奈美が座っていた。
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pecopeco125(プロフ) - 5人でいる今、でした。タイトルミスすみません。 (2022年3月19日 1時) (
レス) id: 9e262934ff (このIDを非表示/違反報告)
pecopeco125(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています。 この度お願いがあり、メッセージ送りました。5人で今、のパスワード教えて頂きたいです。 よろしくお願いします！ (2022年3月19日 1時) (レス) id: 9e262934ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未翔
| 作成日時：2022年1月9日 19時
