＊日常 ページ4
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俺が務めているのは出版社。営業部で、宣伝を主な仕事としている部署の課長と言ったところの立ち位置。
以前までは編集部の書籍担当だった。しかし二年そこらでどうやら俺はめっきり編集部が向いていないという事がよく分かった。
それから暫くして編集部から営業部に辞令が下った。
今はテレビ局や制作会社にドラマや映画の依頼をお願いしたり、書店に足を運びうちの出版社の書籍を置いてもらえるように頭を下げまくってる。
「とはいえ翔くんのとこは元々大手なんだからそんなに頭下げる必要もないのにね」
「それがそういう訳にもいかないんです」
「ほぉー翔くんも大変だな」
我が営業部に突然やって来てはソファーに座り込んで俺の仕事を心配するこの人は大野智。
俺がこの出版社に入社して編集者として初めて担当した作家がこの人だった。
年齢は俺より二つ上というこの若さで数々の賞を総なめにしてきたエリート作家だ。
出会った頃から不思議とこの人から醸し出される穏やかな空気が凄く好きで、直ぐに作家と編集者という硬い関係ではなくなった。
お互いにプライベートでも会ったりしているし、入社した頃からの付き合いだから相談相手にもなってくれている。
「で、先生が営業部に来るなんて。どうかしました？」
出版社に来る事すら嫌うこの人が編集部でなく営業部に来るとは。
「あれ？部長さんから聞いてない？」
「いえ、なにも」
「今度さ『二十歳の記憶』が映画化される事になったんだ」
「え？ほんとですか！」
『二十歳の記憶』というのは先生の最新作で、先生のファンでもある俺は随分前にその原稿を読ませて貰っていた。あ勿論、発売されて直ぐに購入したけど。
簡単に内容を説明するとすれば、19歳の少年が誕生日を迎え20歳になった瞬間にその後の未来を知るんだ。
そして、その未来はとてつもなく残酷なもので、未来を変えるためにその少年が動き出す…ってまぁその最後が先生らしいんだけど。
「おめでとうございます」
「ありがと。翔くんにはもうちょっと早く伝えようと思ってたんだけど、中々タイミングがなくてな。あ、部長さんは？俺、今日は部長さんに呼ばれたんだけど」
先生の目がキョロキョロと部長を探す。
「部長の深山は朝から制作会社に行くと…ってまさか」
「あ、多分それ俺のやつだわ」
うちの出版社の書籍が映画化するから打ち合わせしてくるとは聞いてたけどまさかこの人の本だったとは。
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未翔(プロフ) - 夜月さん» ありがとうございます！待って頂けていたというだけで嬉しいです。 (2021年4月17日 9時) (
レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - 更新ありがとうございます。 待ってました！ これからも頑張ってください！ (2021年4月16日 18時) (レス) id: f96e31a6df (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - コメント返しありがとうございます！ 全然ゆっくりで大丈夫です。 その分読み返したりしてます！ 日々の疲れを忘れることが出来感謝です。応援してます！ (2021年3月28日 22時) (レス) id: 3292546019 (このIDを非表示/違反報告)
未翔(プロフ) - 夜月さん» コメントありがとうございます！更新のペースはゆっくりになるかもしれませんがこれからも続けていく予定ですので、これからも宜しくお願いします！ (2021年3月28日 17時) (レス) id: b3cb87418b (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - 更新ありがとうございます！いつも楽しく見てました！少しづつでいいのでこれからも更新楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2021年3月28日 15時) (レス) id: 3292546019 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未翔
| 作成日時：2020年8月2日 12時
