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「あ、おはようございます」
「おはよう。ありがとね」
「いえ。あの、もし熱が下がってなかったら、直は棄権しますよね?」
「それは…」
「だって38度の熱があるんですよ?」
「決めるのは監督と毛塚だから…俺にはなんとも言えないよ、ごめん」
申し訳なさそうに視線を下げる吉田さんを見て、少し冷静になる
「そうですよね。私こそすみません」
すると吉田さんの携帯が鳴り、相手を確認して「監督だ」と呟いた
「私戻ります」
「あ、うん。ごめんね、ありがとう。Aちゃん、体調は大丈夫?」
「大丈夫です。吉田さん、今日のレース頑張ってくださいね」
「ありがとう」
そう言って吉田さんは電話に出て、その声を背後に私は部屋へと戻った
集合時間まで準備をしていると、メッセージを知らせる音が鳴った
吉田さん毛塚熱は下がってないけど、レース出ることになったよ。あと、3区から6区に変更になった。一応報告しておく。ごめんね
吉田さんからのメッセージを見て、だろうな、とため息をつく
区間変更はきっとアトランティスの差し金に違いない
ますます小原さんに嫌悪感が募る
その後私は集合場所であるダイワの控え室に向かう
チームでミーティングをし、円陣を組む
「今日で引退する平瀬から一言」
「俺が死ぬ時、今日のことを必ず思い出す。そんな走りを約束する」
平瀬さんの話を聞きながら私たちは繋いでいる手に力を込める
「みんな、悔いのない走りをしよう!!」
「「「っしゃー!!」」」
そして各々準備を始め、私は平瀬さんに声をかける
「平瀬さん」
「(名前ちゃん)、ゴールで待ってて」
そう言って平瀬さんは私の頭に手を乗せる
「はい、待ってます」
裕人より先に第5中継所に向かう私はバックを持って立ち上がるが、足の付け根を気にしている立原さんが目に入る
「立原さん、違和感ありますか?」
「あ、Aちゃん。昨日の練習後に少し痛みが出たから不安だけど、アイシングもちゃんとしたからたぶん大丈夫だと思う」
「無理はしないでくださいね」
「うん」
そう言って立原さんは笑顔で第3中継所に向かった
心配で立原さんの後ろ姿を見ていると、自分の時間もそろそろ迫っていることに気づく
「じゃあ裕人、先行ってるね」
「おう」
裕人はいつも通りで、そんなに緊張もしていないようで少し安心した
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れな(プロフ) - ゆうにゃさん» ありがとうございます!ゆっくりな更新になってしまうと思いますが、これからもよろしくお願いします! (2018年1月13日 21時) (レス) id: 607cd69f3f (このIDを非表示/違反報告)
ゆうにゃ(プロフ) - すごく面白いです!続きが楽しみです!更新大変だと思いますが、応援してます! (2018年1月4日 0時) (レス) id: 76af58504e (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 陸王最終回号泣さん» コメントありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2017年12月30日 17時) (レス) id: 607cd69f3f (このIDを非表示/違反報告)
陸王最終回号泣 - めっちゃ面白いです これからも更新楽しみにしています! (2017年12月28日 13時) (レス) id: 537ffb3acd (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - ぽんすさん» コメントありがとうございます!これからも頑張りますので、よろしくお願いします! (2017年12月28日 12時) (レス) id: 607cd69f3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひな | 作成日時:2017年12月11日 3時