第2訓 ページ3
銀「んで、おめー何者だ。
このご時世で刀挿して歩くなんざァ…」
もぐもぐと団子を頬張る銀時はAの側にある刀に目をやった。
歌舞伎町の辺りを散策し、『お代はこれでいいか』と団子屋で息抜きをしていた。そう問われるとAは茶をすすって一息置いて答える。
A『あぁ…まあ言うところお巡りさんでさァ』
銀「へえ〜〜〜〜もぐもぐ…そりゃあもぐもぐ……大変だなもぐ」
A『1ミリ足りとも思ってないだろうアンタ。話を聞いてるんだか聞いてないんだか……』
「オイ、一華Aだな」
その声の方向を見やれば男が数人。銀時とAを睨みつけていた。
銀「ンだてめーら、この団子は俺のモンだぞ」
「「「ちげーよ!!!!」」」
攘夷浪士からの盛大なツッコミが入った…。
男達は鞘から刀を抜き出すと刃先をAに向け出す。
A『お前ら、攘夷浪士だな。…悪いが僕は仕事とプライベートは分けるタイプなんだ。そしてこの団子は僕のものだ』
「いや腐っても警察だろーが。プライベートでも攘夷浪士見かけたんなら仕事すんのが警察だろーが。つーかおめーもかよ!!敵にツッコミさせんなァァア!!!!」
ガシャンと大きな音を立てて団子屋のもう一つのベンチを蹴り飛ばしたものが銀時とAの方へ飛んでいく。
銀「!!」
ジャキン、
A『…オイてめェら……』
真っ二つになったベンチの間から光る青眼、ショートカットの漆黒の髪がたなびく。
A『食べ物は粗末にしちゃいけませんぜ。
…この真選組一番隊特命、一華Aが介錯してやる』
Aの食べ物の恨みは、地獄の底まで付いて回るようである。
足元には食べかけのみたらし団子が落ちていた。
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作者名:塩分 | 作成日時:2018年12月4日 23時