【沖田総悟】真選組の美男美女カップル観察日記２

64日目 ページ24

Aside


山崎さんに見送られ、沖田さんに車椅子を押してもらいながら町へ出る。第一印象といっていいのかはわからないが、にぎやか、という印象を持った。



「Aさんじゃないか！元気かい？」

『え？ま、まあ・・・？』


そんな声を筆頭に私の知り合いなのだろうか、たくさんの町民が集まってくるが、記憶にはないため困ってしまう。沖田さんに視線を向けると、一瞬笑っているように見えたが、すぐ戻して説明してくれた。


記憶がない、ということは町民の方も理解してくれているらしい。確認のためなのか覚えてる？と聞かれても否、という返事しかできない。私が私でないことが、この人達を傷つけているという事実がのしかかる。

歯痒いなぁ・・・。


『ここは？』

沖田「よく俺がサボりに来る公園でさァ」

『サボり魔なんですね』

沖田「周りがくそ真面目すぎるんでィ」


変な言い訳をしている沖田さんに、さっき思ったことを聞いてみる。


『さっきなんで笑ってたんですか？』

沖田「さっき？」

『町民が集まってきた時です』

沖田「ああ、Aが困ってる姿なんざ、中々見れねーからな」




こんなことを聞いたらきっと悲しそうな顔をさせてしまうだろう。

わかってはいるが、それは言葉に出ていた。

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