89日目 ページ9
蔵場「みなさん。何のお構いもなく申し訳ございません。ミツバを屋敷まで運んでくださったようでお礼申し上げます」
そう言いながら入ってきたのは転海屋、蔵場当馬さん。ミツバ姉さんの結婚相手だ。
蔵場「今回はウチのミツバがご迷惑おかけしました」
私が口出しする事ではないが、ちょっと、・・・いや、かなりイラッとする。ウチのミツバっていう言い方に。
武州にいた頃から私の事を本当の妹のように扱ってくれたミツバ姉さん。沖田ほどではないが、私もシスコンらしい。
蔵場「もしかして皆さんその制服は・・・真選組の方ですか。ならば、ミツバの弟さんのご友人・・・」
?「友達なんかじゃねーですよ」
蔵場さんの言葉を遮ったのは沖田だ。ミツバさんが倒れた事を連絡してから急いで戻ってきたのだろう。部屋に入ってきた沖田は、蔵場さんを無視して土方さんに近づく。
沖田「こんな所でお会いするたァ奇遇だなァ。どのツラさげて姉上に会いにこれたんでィ」
土方さんをまっすぐ見つめる沖田。
土方さんは何も言わない。
慌てて山崎が何か言おうとするが、土方さんに蹴られてそのまま引きずられて出ていった。
『私達も帰ります。お邪魔しました』
蔵場「いえ、ありがとうございました」
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作者名:涙輝 | 作成日時:2023年3月20日 16時