37日目 ページ44
土方side
一ノ瀬に頼んだ書類が来ない。ほかの奴らだったらまたか、と済むのだが、いつもちゃんと仕事をしている一ノ瀬となると、少し心配になってしまう。
土方「……見に行ってやるか」
そう思い廊下に出ると……
沖田「げっ」
土方「げっじゃねーだろ。今まで何してやがった」
丁度頭にアイマスクを乗せて欠伸をする総悟と鉢合わせた。こいつ、昼寝してやがったな。
沖田「何ついてきてんでィ」
土方「俺だって好きでついていってるわけじゃねーよ。一ノ瀬に用があるんだよ」
沖田「また仕事ですかィ。今日の朝も酷ェ顔してたしそろそろ倒れやすぜ?」
土方「そんなに心配ならお前が仕事しろ。アイツのやってる仕事のほとんどお前のだぞ」
そんな話をしていると、一ノ瀬の部屋についていたらしく総悟が開ける。
いくら付き合ってるとはいえ、ノックはするべきなんじゃねーか、と思いつつ中に入ろうとすると、何かにぶつかった。その何かというのは、総悟しかいないわけで。
土方「何止まってん……だ…?」
中をじっと見つめる総悟に声をかけるが、その時に部屋の中が見えてしまった。
机の上には書類がひろがっていて仕事をしていた形跡が見られるが、その本人は座布団を枕に眠っていたのだ。
……終の隣で。
総悟、と。じっと止まったままの総悟に恐る恐る声をかけてみた。服はちゃんと着ているし、そんなこと有り得ないことは分かっているが、彼女の隣に他の男が寝ているという事実は総悟にしたらどうなのだろう。
総悟の返事を持っていると、カシャと機械的な音が響く。
土方「……何写真撮ってんだよ」
沖田「一ノ瀬の寝顔なんて中々見れないし、それも終兄さんもいるとなるとレア中のレアでさァ」
土方「終はありなのか」
沖田「終兄さんは土方さんや他の奴らみたいな下心なんかもってやせんからね。
いつもなら部屋に入るだけで起きちまう一ノ瀬が安心して寝れるのは終兄さんのおかげでさァ」
下心なんかあるわけねーだろ、とだけ反論して写真を撮り続ける総悟を残して部屋を出た。一ノ瀬の寝顔を見つめて安心したような顔をしていた総悟は、今日のところは許してやろう。
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名無し81652号(プロフ) - 更新してくださり本当にありがとうございます!!この作品が本当に大好きだったので嬉しい限りです!これからも楽しみにしています (2020年7月21日 22時) (レス) id: 1af0dd074a (このIDを非表示/違反報告)
楠本零悟 - この作品は本当に好きです!あの、記憶喪失ネタや吉原潜入ネタなどどうでしょうか?楽しみに待ってます (2018年4月8日 17時) (レス) id: c177f1386f (このIDを非表示/違反報告)
愛琉妬(プロフ) - それを元にしてるんですか?すごい好きなんですが← (2018年3月13日 20時) (レス) id: 1fe2397ed3 (このIDを非表示/違反報告)
愛琉妬(プロフ) - Twitterにこれとすごく似た、、というかほぼ一緒のものをみました (2018年3月13日 20時) (レス) id: 1fe2397ed3 (このIDを非表示/違反報告)
りある - おもしろかったです。続き楽しみにしてます。 (2018年3月13日 19時) (レス) id: df5010d333 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涙輝 | 作成日時:2018年1月21日 23時