真選組の美男美女カップル観察日記【沖田総悟】

28日目 ページ35

土方side


俺がまだ近藤さんとあったばかりの頃、確か夕方で稽古も終わり、全員帰っていた時間帯。

あの時も道場からバシバシと聞こえて覗いた。


近藤｢今日はここまでにしようか｣

『はい、ありがとうございました』



あのクソガキと同い年くらいの女？この道場、女もいたのか。


近藤｢お！トシ！見てたのか？｣

土方｢....いつも残ってやってんのか？｣

近藤｢Aちゃんは努力家だからな！｣


近藤さんと話していたらいつの間にかいなくなったソイツ。俺は話してみたくなり、ソイツを探した。




水辺で顔を洗っていたが、気にせず話しかけてみる。



土方｢お前、なんのために刀握る？｣

『アンタも女がどーとか言うの？』

土方｢そんなんじゃねーよ。もう既にお前はその辺の女より強ェだろ。なのになんで努力するんだ？｣




思ったことをそのまま聞いた。大の大人相手に引けを取らないほどの実力を持つコイツ。沖田とかいうクソガキも強いが、近藤さんが曰くあれは天才らしい。


今時のガキはどいつもこいつもこんなんなのか？





『私は男でもなければ天才でもない。だから、隣にいるには強くならなきゃいけないの。それだけ』


ガキの癖に随分達観したような言い方をする奴だ。




『それと私の名前は一ノ瀬A。お前って呼ぶのやめて』

土方｢あァ....俺は｣

『バイバイ、トシさん』


俺も名前を言おうとしたが、遮られて一ノ瀬は帰っていった。

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