殺し屋少女のブラック本丸建て直し (ページ32)

今日:5 hit、昨日:4 hit、合計:13,102 hit

30話目　迷いページ32

面会の許可は下りたもののやっぱり監視されている状態なので審査等々面倒な作業が終わり次第だそうでいつ面会に行けるかはわからないと連絡が来た。

薬研と清光は仕方ないと言った表情で気にしていない風を装っていたがどこかそわそわしている。

僕はと言うと、現在の仕事と審神者の仕事を兼業することになった。今からそのなんやかんやの話をしようと思う。
――――
こんのすけ「夜月様、たった今政府から伝令が入りました」

「伝令？」

内容を大まかにまとめると本丸運営を一ヵ月以内に再開しなければ本丸を解体するという内容だ。

「はぁ？急すぎるし、そもそも審神者を用意するのはそっちの仕事でしょ…」

こんのすけ「恐らく人手が足りていないのでしょう。」

「どうしろと…」

こんのすけ「夜月様が審神者になればよろしいのでは？夜月様様の霊力なら問題なく本丸を運営していけるでしょう。」

「要するに、新任を探すよりも僕に丸投げする方がラクで早いってことね」

こんのすけ「そうですね」

(さらっと認めやがった)

こんのすけ「夜月様どういたしますか？」

「考えさせて欲しい」
―――――
仮に審神者になったとして今の仕事のことも考えないといけない。個人的にあまり兼業はしたくない。という事は審神者になるためには今の仕事を止めなければならない。まあ、簡単に止められるとも思っていないが…

仕事柄、仕事内容を他の人に知られたくないというのもあるがそもそも自分に誰かとの同居生活は向いてないと思う。式神たちとも同居しているようなものだけど彼らは基本的に僕が呼んだ時にしか出てこない。実質一人暮らしと変わらない。

「はぁ……」

？？「あら、ため息なんてついてどうしたの？？」

「紺風」

紺風は優しい表情で見下ろしている。

紺風「何か悩んでるの？お姉さんに話してみない？」

「……悩んでるっていうか、どうしたらいいのかわからない」

紺風「何が？」

「こんのすけに審神者になればいいって言われた」

紺風「あら！いいことじゃない！」

紺風は心底嬉しそうに言う。

「いいこと…なんだよね…」

乗り気でない僕に紺風は不思議そうな表情を浮かべる。

紺風「審神者になるのは嫌？」

「嫌、というか…」

どうしたらいいのかわからない。と言うのが正しい。自分の意思はあるからいやだったら拒否だってする。けど、

紺風「Aは今の仕事を彼らに知られたくないのね」