26話目根っこは ページ28
お菓子は大好評だった。晩ご飯でも出すことになり夕方はキッチンで1日が終わった。
一期「主」
「どうかしましたか?」
一期「お礼を言いにきたのです」
「お礼?」
お礼を言われるようなことをした覚えがない。
一期「お菓子です。あんなに喜んでいた弟達は久しぶりに見ました。ありがとうございます」
「それ程のことではないので…」
一期「ふふっ主は優しいのですね。弟達が主と話したいと言っているのです。よろしければ粟田口の部屋にいらしてください」
朗らかな笑顔に断れず部屋にお邪魔することにした。
――――――
「お邪魔しま…わっ」
乱「あるじさんだ!」
一期「乱、主に怪我させてはいけないよ」
乱「はぁーい!」
手を引かれて座るが視線が集中して落ち着かない。そわそわしていると膝に温もりを感じて見ると虎がごろごろしていた。
?「あ!虎くんダメだよ…!」
虎を抱き上げたのはふわふわした髪の子。
「五虎退くん…でしたっけ」
五虎退「は、はい…」
五虎退は恐縮してるのか目線が合わない。僕は僕で子供とは縁が無かったから接し方が分からない。
(神様を子供扱いしていいの?)
悩んでいる間にも虎は膝にじゃれつく。顎の下を撫でてやると気持ち良さそうだ。
?「怖くないんですか?」
「ッ!」
鯰尾「俺、鯰尾藤四郎って言います。よろしくお願いしますね!」
「よ、よろしくお願いします…」
博多「鯰尾兄さんズルいばい!俺は博多藤四郎!本丸ん掃除とか色々買うてくれたっちゃほんなこつね?」
(なんだって?)
薬研「本丸の掃除とか色々買ってくれたのは本当か?だってさ」
「…掃除とかしました」
乱「ほーら、言ったでしょ?」
ドヤ顔をする乱。
薬研「アンタを信用出来ないって奴らが多いんだ」
「それはそうでしょう」
乱「それだとあるじさんが暮らしにくいから説得してるの」
「?」
乱「あるじさんここで暮らすでしょ?」
「帰りますよ?」
乱「え?」
「え?」
乱「主じゃないの…?」
「多分?」
「ええ!!」と驚きの声が上がると同時に質問攻めに合う。
乱「何で主って呼ばれてるの!?」
(僕が悪い)
理由がなんとも情けないのであまり言いたくない。
「安定さんに主じゃないって言ったら悲しそうな顔されて…断れなくて…すいません…」
薬研「あー大将は大倶利伽羅タイプなんだよ」
鯰尾「冷たいと思わせて根っこはすごくいい人ってこと?」
「別にそういうんじゃ…」
粟田口『なるほど〜』
「えぇ…」
110人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜月朔(プロフ) - ありがとうございます!頑張ります!! (9月20日 20時) (レス) id: 1585b00b9d (このIDを非表示/違反報告)
凛音 - 続きが気になります!頑張ってください! (9月19日 18時) (レス) @page22 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夜月朔 | 作成日時:2020年2月18日 21時