幸せになりたいだけなのに (ページ4)

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3、また客か……！ページ4

夕方

月島殿が帰り、夕飯の準備をするため厨房へ向かうと表玄関の方がうるさいことに気がついた

どうかしたのかと玄関に行くと鯉登が男性と言い合いをしていた

『鯉登、どうした？客人か？』

「A！けつらはちごっ!(こいつらは違う!)」

鯉登は怒っているのか薩摩弁が出ていた

うむ、可愛い…………(真剣)

いや、今はそれどころではない！

鯉登と言い合いをしている男性へと向きを変える

『鯉登がなにかご無礼を致しましたでしょうか？』

私は顔に傷がある者、何やら羽織？のようなものを頭から被っている者、坊主、可愛らしい幼い子供へと言葉を放った

「え、あ、いや………その///」
「こんにちは、白石由竹です。独身で、彼女はいません。付き合ったら一途です。」ｷﾗﾝｯ

顔に傷のある方が顔を赤らめていると横から坊主の方が私の手をとった

「Aに触っな！」

鯉登は怒鳴り私の腕を引き抱き寄せた

『こ、鯉登……苦しいぞ？』

「おわっ！すまん！///」

力強く抱き寄せたかと思えば鯉登はあっさり私を解放してくれた

だが、鯉登の顔はリンゴのように赤くなっていた

『鯉登顔が赤いぞ？熱でもあるのか？』

「と、ともかっ!わいらは帰れ!(と、ともかく!お前らは帰れ!)」

先程から強引に帰らせようとしているが……どうしたんだ？鯉登は

1人幼い子供が端でその様子を見ていたのを私はみつけ話しかけた

『そこの子や、うちの鯉登とそちらの殿方は何を揉めている？』

「当たりが暗くなってきてな、なかなか食料も取れなくて困っていたらちょうど屋敷があったから泊まりたかったんだ。だが、門で声をかけてもなかなか出ないから玄関を叩いたらこいつが出てきた」

幼い子供はわかりやすく説明してくれた

『そうなのか……。鯉登、この者達を居間まで案内してさしあげろ。』
「だが……！」
『困っているやつを助けず誰を助けるんだ？』
「…………分かった。おい、お前ら着いてこい」

鯉登は渋々客人を居間に案内した

『人が増えたなら食事の量を増やさねば……』

今からならあと小一時間でできるな

『少々お待ちください、ただいま食事の準備をしておりますゆえ……』

正座をし一礼してから厨房へと足を早めた
誰か(・・)の視線を感じながら…………

「女狐…………」ﾎﾞｿｯ

そして、羽織を被った男が発した言葉は私の耳には届かなかった